次の図は,パワー半導体デバイスとしてダイオードを用いた三相整流装置の回路を示す。
平滑リアクトルのインダクタンス \(L_{\mathrm{d}}\) [H]は十分に大きく,直流電流 \(I_{\mathrm{d}}\) [A]は一定になっているものとする。
交流側にリアクタンス \(X_{\mathrm{L}}\) [Ω]のリアクトルがあると転流時に重なり角が生じ,直流電圧が降下する。また,ダイオードの順電圧降下 \(V_{\mathrm{F}}\) [V]によっても直流電圧が降下する。これら以外の電圧降下は無視する。入力交流電圧が \(V_{\mathrm{L}}\) [V]のときのこの整流装置の出力電圧 \(V_{\mathrm{d}}\) [V]は次式で求められる。
\(V_{\mathrm{d}}=\dfrac{3\sqrt{2}}{\pi}V_{\mathrm{L}}-\dfrac{3}{\pi}X_{\mathrm{L}}\cdot I_{\mathrm{d}}-2V_{\mathrm{F}}\)
この整流装置の入力交流電圧は \(V_{\mathrm{L}}=200\ \mathrm{V}\),周波数は \(f=50\ \mathrm{Hz}\) で,直流電流は \(I_{\mathrm{d}}=36\ \mathrm{A}\) である。交流側のリアクトルのインダクタンスは \(L_{\mathrm{L}}=5.56\times10^{-4}\ \mathrm{H}\) で,その抵抗値は平滑リアクトルの抵抗値とともに無視できるものとする。また,各ダイオードの順電圧降下は \(V_{\mathrm{F}}=1.0\ \mathrm{V}\) で一定とする。次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(a) ダイオードでは,電流の通電によって損失が発生する。一つのダイオードの損失の平均値は,通電する期間が 1 サイクルの \(\dfrac{1}{3}\) であるとして計算できる。一つのダイオードで発生する損失[W]の平均値に最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(b) 出力電圧 \(V_{\mathrm{d}}\) の値[V]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
(一般財団法人 電気技術者試験センター より )