この記事は2020年10月23日に更新されました。

 

現場の電気工事士を統括する役割を持つのが電気工事施工管理技士です。電気工事施工管理技士には2つの資格区分があり、1級、2級と分かれています。それぞれの違いは以下のようになっています。

比較項目1級2級
電気工事業の選任技術者(一般建設業許可)
主任技術者
電気工事業の選任技術者(特定建設業許可)
主任技術者及び監理技術者

1級と2級ではもちろん1級の方が難易度が高いわけですが、いづれにせよ、受験資格を満たし、試験に臨み合格しなければなりません。そこで今回は2級電気工事施工管理技士の難易度を合格率、試験内容といった観点から調査しました。⇒『1級電気工事施工管理技士の難易度

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2級電気工事施工管理技士の受験資格

2級電気工事施工管理技士の受験資格

2級電気工事施工管理技士の受験資格

2級電気工事施工管理技士の受験資格を見るとわかるように受験資格についての要件が細かく複雑です。2級電気工事施工管理技士の難易度が高いものは受験資格とよく言われますが、大学、高校などで指定学科にて学んでいたならば比較的受験資格のハードルは低いですが、最大8年を要求する項目もあります。

そこで、よく見ると、第1種電気工事士の免状交付者には実務経験年数を要求していません。免状交付を受けるのにも実際実務経験は必要ですが、電気工事士の試験と2級電気工事施工管理技士の試験内容は重なる面が多々あるので、このルートを選択し、少ない勉強時間で合格する方もいらっしゃいます。

2級電気工事施工管理技士の試験科目

2級電気工事施工管理技士の試験は学科試験と実地試験の二つの試験で行われ、双方に合格しなければなりません。その合格基準は6割とされています。

学科試験の試験科目

分野出題数必要解答数
電気工学12問8問
電気設備20問11問
関連分野6問3問
関連分野1問1問
施工管理法13問9問
法規12問8問

学科試験の出題形式はマークシートで、4肢択1となっています。試験時間2時間30分の中で64問中40問を解答する必要があります。

実地試験

分野出題区分
施工経験記述安全管理、工程管理が一年おきに交互に出題
施工全般語句の説明、機器の名前・機能
施工全般ネットワーク工程
施工全般用語の説明
法規建設業法・労働安全衛生法、電気工事法

実地試験は2時間の試験で全5問を全て解答しなければなりません。全て筆記で記さなければならないので時間との勝負になります。

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2級電気工事施工管理技士の合格率

学科 と 実地の合格率の推移(%)

過去7年分の学科試験の合格率の平均は60.1%と、約6割近くの受験者が学科試験を合格しています。この数値を見ると、難易度が低い印象を覚えるのではないでしょうか。

次に過去7年分の実地試験の合格率の平均を見ると、42.0%であることから実地試験の方が合格率が低く、難易度は学科試験より高くなっていることがわかります。とはいえ、4割が実地試験に合格できると考えると、他の電気系の資格「電気主任技術」試験などと比較すると難易度が低い部類に入るのでしょうか。

2級電気工事施工管理技士の難易度

資格試験において気になるのはやはりその資格取得の難易度ではないでしょうか。とはいえ、合格率ではない難易度というものは感じかたによって変わってきます。

特にこの電気工事施工管理技士の資格試験を受験しようとする人は、すでに電気工事士の資格をもっていたり、受験資格に実務経験を求めていることから、すでに経験がある人が多いです。それゆえの先にみた合格率の高さなのではないでしょうか。そうした資格試験では受験資格に制限がない資格試験より合格率が高くみえるのです。

2級電気工事施工管理技士は受験資格で先にみたような実務経験を課している関係上、受験資格制限のない資格とは異なり、電気や施工、工事にかんする基礎的知識があることを前提としています。そのうえで2級電気工事施工管理技士として学んでおくべきことを抑えておくという資格の位置づけをしています。

学科試験の難易度

2級電気工事施工管理技士の学科試験は電気工事士試験を受け、合格している場合は学んだことが活かせます。ですので、電気工事士を合格している方はまずは過去問対策から入るのが万全でしょう。学科合格者の中にはすでに第一種電気工事士を保有していたので、過去問対策に勉強時間のほとんどをかえていたそうで、しらない知識や未収得の分野に関する問題をノートにまとめていたようです。

電気工事士の資格を保持していない場合でも実務経験上で使用するような知識が学科試験で活きることがあります。弱電系の仕事をしている人や文系の方などにとっては電気工学をはじめ勉強時間をさかないといけないことを考えると難易度は高くなるかもしれません。

学科試験の難易度は、電気工事士の資格を保有している方の場合、知識と実務で学習のハードルが下がるという意味では難易度は普通程度なのではないでしょうか。一方、弱電系の方や文系出身の方にとっては強電系の問題を理解するのにある程度勉強時間を割く必要があるという観点から難易度は普通~高め程度なのではないでしょうか。ただ、いづれにせよ学科試験の対策のキモは過去問演習量につきますので、過去問対策は必須でしょう。

実地試験の難易度

施工管理経験記述問題が5問中の1問で、最も時間をかけて回答する問題でしょう。この施工管理経験記述問題が最も難易度が高い問題であるといえます。なぜなら、ほかの問題は図解釈問題、正誤問題などの問題である程度暗記で対策できるからです。その反面施工管理経験記述問題は正しい記法で解答しなければなりませんし、誤字脱字などのケアレスミスや時間配分ミスなどが起こりやすいからです。そうした点を考えると難易度は比較的高めでしょう。

難易度が高めとはいっても施工経験記述問題は傾向があり、工程管理⇒安全管理⇒工程管理という風なサイクルで出題されるようになっており、対策が練りやすくなっているので、上司などの添削を受け、十分に対策することが可能になっているからです。ちなみにH30年度は「安全管理」に関する問題で、来年度は「工程管理」に関する問題が出題される予想が立てられています。

2級電気工事施工管理技士の求人をまとめてみた

では、実際に

2級電気工事施工管理技士の求人

はどのようなものがあるのでしょうか。

詳しく見ていきましょう。

1 株式会社関電工

会社名 株式会社関電工
年収

500〜700万円
仕事内容

屋内線工事における施工管理業務全般(
就業時間 8:30~17:30(休憩60分)
残業 あり
資格 2級電気工事施工管理技士
休日 週休2日制(土、日、祝日)、年間休日128日
賞与 年2回(6月/12月):昨年実績4ヶ月
社会保険 完備
福利厚生 社宅、家族手当や残業手当、資格手当など多数の福利厚生あり

1つ目は、東京都の株式会社関電工の求人情報です。

休日は、128日あり福利厚生も充実しています。そして福利厚生を充実しています。

ワークライフバランスがしっかりしており、大手で安定しているため、非常に働きやすい環境であると言えるでしょう。

株式会社関電工の求人情報はこちら

2 富士古河E&C株式会社

会社名 富士古河E&C株式会社
年収

400〜650万円
仕事内容

原子力発電設備、放射線関連設備に係わる定期点検、機器据付、配管組立、電気計装工事に関する業務
就業時間 09:00 ~ 17:30
残業
休日 年間127日
賞与 あり
社会保険 会社の業績に応じた決算賞与⽀給
社会保険 完備
その他 社宅制度、家賃補助、教育制度、通勤手当、残業手当あり

2つ目は、エクストリーク株式会社です。

福利厚生がしっかりしており、休みもしっかり取得することが可能です。ワークライフバランスがしっかりしている非常に魅力的な求人です。

安定した求人の1つです。

富士古河E&C株式会社の求人情報はこちら

まとめ

以上のように2級電気工事施工管理技士の難易度についてを紹介しました。受験資格の難易度が高い試験ですが、辛抱強く実務経験を積んでいくことが何よりの対策ともいえるような試験です。電気工事士として電気工事業の世界に入り、その後施工の道を目指す方は多くいらっしゃいます。電気工事士として現場代理人等の経験を経たのちに経験と知識を生かして2級電気工事施工管理技士、ひいては1級電気工事施工管理技士の資格を保有し、長く電気工事施工のプロフェッショナルとして活躍できるような資格です。

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