ビルメンテナンス業界従事者、もしくは今後ビルメンテナンス業界を考えているならビルメンテナンスの求人情報はどのような業務内容なのか?年齢的な制限はあるのか?必要な資格は何か?年収はいくらなのか?などといった求人に関する情報が気になるのではないでしょうか?

この記事は、以上のような観点からビルメンテナンスの求人情報についてまとめた記事になります。ビルメンテナンスという業界での就職に必要なことや求められる経験や資格などを 知ることができるでしょう。

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ビルメンテナンスの求人情報に見る業務内容

ビルメンテナンスの求人情報から、どのような業務内容を求職者に求めているのかということをインターネット上に公開された求人情報から調査しました。

ビルメンテナンスの求人情報では、何かしらの資格(電験3種やボイラー技士など)に基づいた業務の依頼が多く見受けられました。

ビルメンテナンス業務には大きく4つの業務があります。設備管理業務、環境衛生管理業務、警備業務、清掃業務の4つです。これらの業務は様々な資格が必要になる業務側線的な業務となります。その中でも特に求人数の多い設備管理業に限って紹介します。

設備管理業務

設備管理業務といっても様々な業務があり、電気設備の保全管理業務や商業施設などのファシリティマネジメント業務などがあります。それぞれについて紹介します。

電験2種の職場の一つである商業施設

大型の商業施設のイメージ図

ファシリティマネジメント業務

一般的にFM(Facility Management)と略されることが多いです。

オフィス構築等のプロジェクトマネジメント業務やDC(デジタルコントローラ)等の設備管理を中心としたファシリティマネジメント業務をサービス ・ローテーション形式で担当する業務になります。ファシリティマネジメントにもまたいろいろな種類があります(SFMなど)。ファシリティマネジメント業務は広く多くの人とかかわる仕事ですので、マネジメント経験もおのずと蓄積され、いつかは管理職のポジションにつく人がいらっしゃいます。

設備保全業務

こちらはビル内にある電気設備のメンテナンス業務を行うことが多いです。例えば、月次および年次点検業務 ・点検業務の計画策定、作業人員手配 ・現場管理業務(安全管理、品質管理、進捗管理、労務管理)や担当物件点検後の書類作成業務(点検報告書、不具合・指摘事項改善提案書の作成)から発生したトラブルへの対応判断 その他上記に関する必要な業務を担当する業務になります。

これに加えて、会社によっては経済産業省への届出 ・保安業務に関連する経済産業省へ提出する書類の作成 ・届出、ならびに問合せ・指導に対する対応や顧客対応などを担当することがあります。

非常に幅広く責任の重い業務内容となっています。

求人では年齢は関係してくる?

ビルメンテナンスの年齢下限と上限

ビルメンテナンスの年齢下限と上限

こちらのグラフはビルメンテナンスの年齢の下限値と上限値を表したものになります。

ビルメンテナンス全体の平均年収は38歳となりました。下限値の平均値は22歳、上限値の平均値は55歳となりました。ビルメンテナンスにおいては非常に年齢の範囲が広く、何歳でも活躍できる環境が会社によってはあるようです。また、高卒でも大卒でも学歴を問わずに受け入れてくれる環境でもあるようです。ちなみに、下限値の最年少年齢は18歳、上限値の最高齢は80歳となりました。

長く働ける環境があるのがビルメンテナンスの特徴ともいえそうです。企業側の採用ニーズとしてはポジションにもよりますが、求人上では中途採用においては即戦力=資格+経験を求める傾向にあり、新卒、第2新卒においては意欲があり、素直な人材を求める傾向にあるようです。

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ビルメンテナンスにおいて求められる経験

ビルメンテナンス業界では、ビルメン4点セット」や、ビルメン上位資格三種の神器」など、取得を推奨されている資格がいくつかあります。

このような資格を保持していることとプラスして、採用が関係してくると実務経験をもとに採用の可否を決定する会社が多くあります。そのためどんな経験が求められているのかを知ることは採用に直結する可能性があるといえるでしょう。資格を持っていることが優位とはいえ、未経験でもビルメンテナンス業界においては就業可能です。

求人ではこんな経験が求められているらしい

  • ゼネコン業界経験
    • これはなかなかハードルが高い経験ですが、ゼネコン経験者は複数の資格を保有していたり、大規模なチームのマネジメントをしていたりと、スペックが高い人が多く在籍しています。ゼネコンでの経験を評価されて転職を成功させる人はいらっしゃいます。なので、ゼネコン出身者は求められる傾向にあるようです。
  • 設備責任者経験
    • 名の通り、何かしらの施設や設備に対して責任者というポジションで管理業務を行ってきた経験を指します。責任者として管理計画などを計画し、実行できる能力というのは即戦力といえるだけの経験になりますので、求められる経験となっているのでしょう。
  • 設備管理経験
    • 例えば、高圧受変電設備の保守の点検業務や不動産管理・運営などをさすことが多いです。これは何かしらの設備管理経験を有していることを指します。資格を有していることの優位性よりかは設備管理経験を評価する傾向にあります。

ビルメンテナンスにおける求められる経験は、業務内容に関する実務経験が求められることが多いです。ゼネコン経験者はスペックや経験の幅が広いためにあらゆる企業に求められますし、昨今はビルメンテナンス業界は他業界、他業種に人材が流出するなどという事情もあり、人手不足の状態にあります。そうしたことからビルメンテナンス業界の企業は採用に非常に力を入れているようです。

 

ビルメンテナンスの求人からみる必要な資格

ビルメンテナンスにおける資格にはしばしば取得を推奨されている「ビルメン4点セット」、「ビルメン上位資格」というのが存在されます。

ビルメン4点セット

ビルメン4点セットと呼ばれる資格群

ビルメン4点セットと呼ばれる資格群

ビルメンテナンスの4点セットは、第2種電気工事士、危険物乙類4類、2級ボイラー、第3種冷凍機械責任者の4つの資格をさすようです。業界内で便宜的にこれらの資格をまとめて呼称しています。

ビルメンテナンスの求人では、このうちのすべての資格を保有していることを必須条件として求めているわけではなく、求人として多いのは法律的な兼ね合いから、電気工事士の資格です。

もちろん、2級ボイラー等その他の資格を保有している人も多くいますし、資格を保有していること自体能力の証明にもなります。その分資格手当を支給されるなど待遇面につながります。

ビルメン上位資格

ビルメンテンスにおける上位資格は上のような資格になります。

ビルメンテンスにおける上位資格は上のような資格になります。

上のような資格はビルメンテナンス業界においては上位資格群とされ、取得すると年収などの待遇が向上するとされています。それはこれらの資格でできることが拡大するからです。いずれの資格に関しても以下の図のように合格率の低い難関資格となっています。

ビルメン上位資格、消防設備士乙4、電工2種難易度ランキング(電験3種は一発合格率、電工2種は免除なしの場合)

ビルメン上位資格、消防設備士乙4、電工2種難易度ランキング(電験3種は一発合格率、電工2種は免除なしの場合)

求人情報上では、これらの資格保有者で経験豊富な人材を募集しており、ビルマネジメントの責任者や幹部候補として期待されることがあります。

この資格の中でも電験3種はビルメンテナンス業界以外の発電所での保安管理業務にも使用できますので、取得することでキャリアアップを図ることができるでしょう。

もちろん、これらの資格群以外にもビルメンテナンスの求人では必要資格として応募しているものがあります。それはビルクリーニング技能士であったり、建築士の資格であったりと、募集している職種に合わせた資格を求めています。

資格なし・経験なしでも大丈夫!?

ビルメンテナンスの仕事に就職する上で資格を保有していることは確かにアドバンテージになるでしょう。第2種電気工事士免許のように資格を保有していなければ仕事ができないようなこともあります。

しかし、資格はなくても、ビルメンテナンス経験がなくても、転職・就職は可能です。入社後に資格取得を推奨してくれる企業もあります。そのような求人は新卒、第二新卒に比較的多く分布していますが、数としてはあまり多くないのが実情です。ほとんどの求人は中途採用目的で資格を保有している人材を求めるような傾向にあります。

ビルメンテナンス求人から見る年収

ビルメンテナンスの求人情報から年収事情について調査しました。ビルメンテナンスの年収は保有資格により変動しますが、上位資格保持者のほうが4点セットよりも年収が高くなる傾向にあります。

ビルメンテナンス求人情報にみる年収_上限と年収_下限

ビルメンテナンス求人情報にみる年収_上限と年収_下限

上の図はビルメンテナンスの年収の下限のレーダグラフになります。ビルメンテンスの年収は下限値は平均値は324万円、上限値の平均値は501万円となります。上限、下限含めた平均年収は412万円となっています。

ちなみに日本人の平均年収は420万円となっています。ビルメンテナンスの求人における年収は高年収はあまりみられませんが、平均年収412万円となっていますので比較的安定的な年収を稼げるのではないしょうか?

 

まとめ

以上ビルメンテナンスの求人についての特徴を、業務内容、求められる経験、資格、年収の観点から調査してみました。ビルメンテナンスの求人情報は募集内容に即した人材であることが採用につながりますので求人情報からどのような経験を話すのかということは非常に大事なことになります。