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電験1種の資格が高難易度の資格試験であることは電気業界の従事者ならばご存知のことでしょう。合格率はよっぽど低い資格試験ですが、いったいそんな電験1種を取得すると何があるのかということを気にされるかたはいらっしゃるように思います。

電験1種を取得しようとしている受験者のかたや今後受験を考えている方にとっては、電験1種の資格を取得するとどんな「良いこと」があるのかということを電験1種の求人情報などから調査しました。

なぜ求人情報を元に調査するのかというと、資格を取得したその先にあるのは職であるからです。また、電験1種を受験する理由として多いものは「就職を有利にするため」だったからです。

まずは、電験1種の合格率について知っておきましょう。

電験1種の合格率

電験1種の一次試験受験者の合格率

一次試験免除者の合格率

一次試験免除者の合格率

電験1種一次試験受験者の最終合格率推移

電験1種一次試験受験者の最終合格率推移

電験1種の合格率は平成29年度で5.5%と非常に門の狭い試験となっています。特に新規受験者にとってしてみれば難易度が高い試験に感じるのは間違いないです。他の電気系の資格と比べても電験1種の合格率は極めて低く、同じ電験3種、2種も合格率は低い部類ですが、より一層の難易度を誇っています。

電験1種の合格率がここまで低い理由としてはその試験科目の難しさもありますが、電験1種の対応可能な事業用電気工作物が「すべて」となっていることから、十全な知識がないと合格者はださないという意図が感じられます。

電験1種受験者の就業先

電験1種の申込者のうち約80%が就業者であり、なにかしらの職についたうえでの受験になっています。電験1種の申込者の就業先としてはどのような職があるのでしょうか?

電験1種申込者の就業先の割合

電験1種申込者の就業先の割合

電験1種申込者のうち約40%の人が電力会社に勤務しているようです。電気工学などの電気系の大学の学部、院を卒業した学生の就職先として電力会社は人気ですし、彼らのような長年電気を研究し、実務経験で電気を扱ってきた人たちが受ける試験なのでしょう。また、電力会社では電験1種の試験による取得することを奨励していたりしますから電力会社からの受験申込が多いのでしょう。

次点でビルメンテナンス業従事者の電験1種申込者も多く、かれらは基本何かしらの資格を持っていることが多く、電験3種はもつといいとされている関係上、さらに上位資格である1種の受験を考えているのでしょう。

このような高い難易度である電験1種の試験を突破し、見事に電験1種を合格した先にはどんなことが待っているのでしょうか?

電験1種の受験者の属性として大きく、「学生」「就業者」がありますが、電験1種の受験者のうち80%が就業者となっています。このことと電験1種の受験動機として過半数を占めていた「転職に有利」ということを照らし合わせてみると、年収などの待遇、業務内容を知っておくことが重要でしょう。

電験1種の勤務先

電験1種じゃなきゃ務まらないほどの電圧を持つ事業用電気工作物はそこまで多くなく、ほとんどは電験3種、2種で務まるものです。電験1種でないといけないのは275,000V以上の送電線、変電所、発電所などになるでしょう。

高砂火力発電所

高砂火力発電所

2006年に廃止されてしまいましたが、高砂火力発電所などのような大規模発電所での勤務が電験1種にはあります。発電所には危険が付きまといますが、その分保安管理業務の重要性が強調されます。

もちろん発電所だけでなく、水力設備や汽力設備、ガスタービン使用原動力設備、原子力設備のうちに付属して設置される電気設備などもあります。規模の大きい電気設備が多いため、技術力が試されます、経験した設備は個人の経験値として貯蓄されていきます。そのような経験を繰り返して活躍できる技術者となるのでしょう。

電験1種の業務内容

業務

電験1種の業務内容はいくつかありますが、例えば、建設業務(数億レベルの案件の主担当、プロセス検討から設備検討、コスト試算、発注、工事管理、試運転立上げ、操業移管まで)や改善業務(生産性向上、省エネ、省力化など)を担います。

ほかには、各高圧発電所の電気主任技術者業務・O&Mは協力会社が実施しますが、その協力会社と連携した本社での統括保安業務を担当したりします。 

特高太陽光発電所の建設業務も行うことがありますし、特高太陽光発電の保安管理業務を行うことがあります。いづれにしても、多くの人を巻き込む仕事であることが多いため、技術力だけでなく、マネジメント力などのスキルも必要になってきます。

これは、多くの電気主任技術者が言うことですが、資格があるだけでなく、業務をうまく回すためのマネジメント力などのビジネススキルのようなものや人間性などの資格以上のことが現場では求められることが多いです。

求める経験としても業務内容に沿ったような経験の持ち主であれば優遇といったものが多いです。

 

電験1種の年収

電験1種の年収を電験1種を必須資格としている求人情報から算出しました。求人情報はインターネット上に公開されたものを使用しています。電験1種の求人情報というのは世にあまり出回っていなく、いまだと電験2種の求人情報のほうが多くなっています。電験1種の求人情報だと、まさにメガソーラーや大型データセンターなどがありました。

電験1種:年収の上限と下限

電験1種:年収の上限と下限/バブルの濃さは出現頻度高さを示しています。

電験1種の求人情報における年収オファーとしては、下限550万円、上限800万円のものが多かったです。次点としては下限350万円、上限550万円の求人が多かったです。年収幅があるのは、就職、転職したての際にはどうしても年収が落ちてしまいますのでこのような年収幅になっています。

年収の下限値の平均値は458万円、上限値の平均値は676万円となっています。上限下限含めた年収平均値は567万円となりました。

最高年収では1000万円の求人もありましたので、資格以外のアピール次第では年収1000万円も可能です。

電験2,3種との年収比較

電験3種の平均年収は約450万円、電験2種の年収は約542万円となっています。電験2種とそれほど平均年収が変わらないのは電験2種と1種との間に明確な業務差別点はないからです。とはいえ、電験1種の年収に関しては日本人の平均年収420万円より高く比較的高年収な資格職といえるのではないでしょうか?

電気主任技術者の年収分析、モデル年収など総まとめはの記事はこちら「電気主任技術者の年収は安定しているのか?

まとめ

電験1種の合格率の低さから、電験1種をとるメリットを紹介してきましたが、電験1種は上にあげたような年収や業務内容以外に「尊敬」を得られることがあります。単に自慢できるというメリットもあります。

とにかく、職業のための資格ですから業務内容や年収は気になる要素なのではないでしょうか。電験1種は比較的高年収ですし、手に職就けるという意味では電験1種の合格率は努力量に見合うのではないでしょうか?

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