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大工は、木造建築の建築・修理を行う職業。建築士が作成した設計図をもとに、のこぎりやカンナなどの道具を使って施工を行います。 そして、人の生活のなかで基本的な「住」に大きく関わる職業。その「大工」の収入収入を上げる方法を紹介します。

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大工の平均年収

1-1 まず、大工の平均年収は

・「平成29年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)によると男性で26.6万円、年間ボーナスは23.4万円、年収は355.1万円。女性の場合、平均月収は27.7万円、年間ボーナスが23.5万円、年収は355.6万円

一般的なサラリーマンの2018年の平均年収を調べたところ、441万円であることが、国税庁の調査で分かるので、大工の平均年収は一般的なサラリーマンの平均年収より男性の場合85.9万円、女性の場合は 85.4万円低いことがわかります。

1-2 大工・一人親方・工務店社長の年収

次に、大工としてキャリアップを考えたときに、一般的に選択肢として挙げられるのが、会社から独立、個人事業主として一人親方になる。または、工務店を開業するというものがあります。

そこでここでは、「一人親方」「工務店開業」の概要と年収について解説します。

一人親方とは何か

一人親方とは、誰かに雇用されずに仕事を請け負う個人事業主。 一人親方は家族で仕事を行い、他の人を雇用しないのが原則ですが、年間100日程度までは他の人を一時的に雇用してもよいことになってます。

一人親方の年収は

一人親方の平均年収は500万円から600万円の間となっています。都市部ではこれよりも高く、反対に地方ではこれより低いと考えられます。 基本的に雇われより単価が高く仕事を請けることができるために、一般的な大工と比べて、平均年収が高くなっていると考えられます。

工務店開業とは何か

工務店とは、一般に比較的狭い営業エリア内で地元に密着した活動を行っている建設会社のこと。 もともと設計から左官などの他の職人を仕切ることまで、住宅建築に関するすべてを取り仕切る総合業者だったが、現在はデザインを主に行う工務店や本部が開発、指導する工法や規格を使い、各地域の工務店がフランチャイズ加盟店として施工するスタイルがあります。
一人親方として仕事を請け負う個人事業主として始める方がほとんどで、そこから、法人組織として工務店を開業する方が多くいます。

工務店の社長の年収

企業の規模にもよりますが、成功した大工の年収は1000万円を越えると言われています。 工務店の開業をすることが、大工としてキャリアを積み上げることが、1つの大きなゴールと言えるでしょう。

1-3 年代と年収の推移

次に大工の年代別の平均年収を以下で紹介します。

大工の年代別の年収

年代 平均年収 月収 賞与
20〜24歳 257万円 20.2万円 14.4万円
25〜29 349 26.4 32.4
30〜34 363 29.3 10.7
35〜39 422 33.0 26.0
40〜44 382 28.6 39.2
45〜49 456 34.6 41.4
50〜54 389 31.0 16.9
55〜59 368 29.4 14.8

これをみると、20〜24歳代の平均年収がもっとも低い257万円で、45〜49代の平均年収が456万円ともっとも高いことがわかります。
先述した通り、一般的なサラリーマンの2018年の平均年収が441万円です。大工の最高平均年収である45〜49代の平均年収が456万円と、15万円しか変わらないことからやはり、大工の平均年収は低いことがわかります。

1-4 免許・資格によっての年収の変化

大工の仕事を行うにあたって、必要な資格はありません。
しかし、年収を上げるのに役立つ、持っていたら有利な資格を4つ紹介します。

⑴「木造建築物の組立て等作業主任者」

どのような資格か

軒の高さが5m以上の木造建築物の構造部分の組立て、屋根下地や外壁下地の取り付けなどにおいて、安全面などの監督・指導にあたる責任者の役目を担うことができます。

どのようにして取れるか
受験資格
  • 木造建築物の構造部材の組立て又はこれに伴う屋根下地若しくは外壁下地の取付け作業(次号において「構造部材の組立て等の作業」という。)に3年以上従事した経験を有する者
  • 学校教育法による大学、高等専門学校又は高等学校において土木、建築に関する学科を専攻して卒業した者で、その後2年以上構造部材の組立て等の作業に従事した経験を有するもの
取得方法

 

  • 講習と修了考査で取得できます。
  • 講習では、木造建築物の構造部材の組み立て、屋根下地の取り付け等に関する知識・工場用整備、機械、器具、作業環境等に関する知識・作業者に対する教育等に関する知識、関係法令を学びます。
どうして有利になるか

軒高5メートル以上の木造建築物の構造部材の組立て、屋根下地、外壁下地の取付けの作業には作業主任者が必要です。
先述した通り、その「作業責任者」に当たる資格なので、取得することによって任される責任と、需要も上がり、他の一般大工とは差異をつけることができます。

⑵「建築大工技能士」

どのような資格か

建築大工技能士は、木造建築の大工工事に必要な技術を認定する国家資格です。 この資格を持っていれば、一定以上の技術を持っていることを証明できるだけでなく、級ごとに必要な実務経験が決まっている(最長7年以上)ので、経験の長さも証明できます。

どのようにして取れるか

建築大工技能士は、技能検定制度にもとづく国家資格であり、都道府県職業能力開発協会が実施する試験に合格することで取得できます。 1級から3級までの級位が用意されてあります。受験する級によって、必要な実務経験が異なります。

1級建築技能士:実務経験7年以上
2級建築技能士:実務経験2年以上
3級建築技能士:実務経験6ヶ月以上

試験は学科と実技で構成されており、実技では実際に大工仕事をおこないます。3級は切り妻小屋組、2級は柱差し小屋組、1級は隅木小屋組の製作(一部)が課題となっています。

どうして有利になるか

国家資格の技能士資格を持つことで、発注される機会が増える可能性が高いことでしょう。 最近ではこの資格を、必須要件とする現場もあります。 1級建築大工技能士試験に合格するためには、基本がしっかりできている人が、さらに数週間の練習をしなくては、合格できない試験であるので、取得する価値の高い資格であるといえます。1級建築技能士の資格保持者は、大工として上級であると認識されます。

⑶「二級建築士」

どのような資格か

二級建築士は、木造建築では高さが13メートル以下で延べ面積が1000平方メートル以下か階数が1のもの、非木造建築では延べ面積、高さ、軒高が一定以下の小規模建築などを設計・工事監理できる資格。

どのようにして取れるか

受験資格として、

    • 大学や高等専門学校において、土木学科などを履修していた場合は実務経験1年、高等学校の建築もしくは土木学科を卒業している場合、実務経験3年
    •  または

 

  • 建築・土木に関係した学歴を現在・過去において有していない場合、設計事務所で設計や工事管理、施行管理に関係した仕事をしたり、官公庁で建築行政の業務に就いたり、大工として7年の実務経験を積むことで受験資格が得られます。

一次試験である、4つの科目(建築計画・建築法規・建築構造・建築施工)からなる学科試験を合格した後、二次試験である設計製図試験に合格すると取得できます。

どうして有利になるか

二級建築士は、本来は現場に出る人というよりも管理監督をする人のための資格で、戸建住宅のみならず木造ではない小規模な建築物も担当できるようになります。 木造建築現場の大工であれば、木造建築士の資格を比較的容易に取得できるため、一般的な工務店に勤務している大工であれば、この二級建築士を取得することを求められます。 建築物のプランニングもできるため、キャリアの幅を広げるには必要十分な資格といえます。

⑷「木造建築士」

どのような資格か

木造建築士とは「階数2階建て以下・延べ床面積300㎡以下」の設計の建物の監理を行うことができる国家資格です。一般的な広さの住宅は130㎡ほどですので、住宅以外にもこの範囲の建築物であれば店舗や公共施設にも携わることができます。
木造建築士の主な仕事内容として、以下のようなものがあります。

  • 建築物の計画、設計
  • 依頼者(施主)と打ち合わせ
  • 図面を作成する
  • 建築確認申請手続き
  • 工事現場の設計監理
  • 変更対応
どのようにして取れるか

木造建築士の資格は、取得するために一定の学歴や実務経験が必要になります。必要な学歴や、実務経験は以下のようになっています。

  • 大学、短大、又は高等専門学校指定科目卒業者・・・実務経験0年
  • 高等学校又は中等教育学校指定科目卒業者・・・実務経験3年
  • 都道府県知事が特に認める者・・・実務経験0年
  • 建築設備士・・・実務経験0年
  • 学歴がない者・・・実務経験7年以上

木造建築士の試験も、一次試験に学科試験、二次試験に設計製図試験が行われます。

どうして有利になるか

木造建築士の資格で扱うことのできる建築物は、二級建築士を持っていれば扱うことができるため、建築物の規模のみで比較すると二級建築士の資格を取得した方が無難と言えます。
しかし、木造建築物以外の知識が必要になる一、二級建築士に対して、木造建築士は木造建築物のみの専門的知識が問われる資格になります。 そのため、他の建築士ではまかないきれない木造建築物の構造や計算、伝統的な木材の専門的知識や用語などを深く理解する必要があり、木造建築士は、日本の歴史的建造物の維持や神社仏閣の建築に携わる際には大変メリットのある資格と言えます。

大工の初任給

大工の初任給は16.8万円です。 一般的な同年代の平均初任給額を見てみると、大学卒の場合は約20.6万円、高専・短大卒の場合は約17.9万円 ですから、初任給においても大工は同年代よりも低い傾向にあります。

福利厚生

福利厚生について、ネットで大工の方の声を見てみると…。

定時なし、福利厚生なし、ボーナスなし、残業代なし。ただの日雇い労働。月によって給料にバラつきがある。年間休日60日以下

手間(給料)も安く、道具にお金がかかり、社会保障もない。全部自分持ち。なるべく早く独立して、若いうちにバンバン仕事して稼いで、良い仕事して、信頼される大工になれば間違いなく稼げると思います。

このように、見たところ「福利厚生が整ってはいない。」という声が多くありました。

まとめと年収を上げる方法の提案

今回は、主に大工の年収について解説しました。
大工として、年収UPを目指すのならば、独立して個人事業主として「一人親方」になることや、実績や人脈を蓄積して工事の規模が大きくなってきた時に、会社組織として工務店を開業するなどして、キャリアップを目指していくのが一般的です。

また、ここで紹介したような資格を取ることで、自分が「できること」を増やして、責任感のある仕事を任されるようになり、周りの一般の大工とは一線を画することが、年収を増やすにあたって効果的です。

しかし、ここで見てきたように、大工には「職業平均年収が他の職種と比べて低い」「福利厚生が十分に整っていない」といったような問題あります。

なので、大工の経験が活かせて、年収アップが目指せる他の業種への転職も手段として、オススメしたいと思います。

それはズバリ、施工管理への転職です。

ではなぜ施工管理か?理由は3つあります。

・平均年収のアップ

転職求人サイト「建職バンク」の施工管理を対象にした求人情報から、平均年収について調査しました。そうすると施工管理の平均年収は約543万円になります。 これは大工の平均年収よりも約200万円も高い年収になります。

・福利厚生の充実

「建職バンク」にある施工管理の求人のほとんどが、社会保険完備(雇用、労災、健康、厚生年金)であり、その他の福利厚生が整っているからです。

・大工から施工管理の強み

また、転職の際には、大手じゃなければ現場経験の方を優先すると考えます。 大工が関わらない工程も一通り把握しながら仕事をなさっておられた大工さんなら、多少失敗しても素人よりはずっと早く一人前になれる可能性が高いからです。大工出身の監督は、人手が足りない時に即戦力になりますから、使う方としてはメリットもあります。

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