電気設備の工事に欠かせない国家資格、「第二種電気工事士」。建設業界やビルメンテナンス業界での需要は高く、キャリアアップの第一歩として非常に人気があります。
しかし、これから受験を考える方にとって筆記試験(学科試験)の勉強は大きなハードルです。「合格できる難易度なのか不安」「仕事が忙しくて時間がない」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、まず「筆記試験(学科試験)が免除になる条件」を解説し、免除対象外の方に向けて「未経験から一発合格するための確実な勉強法」をご紹介します。さらに、資格取得後のリアルな年収相場や求人情報まで、建設業界専門のエージェント【建職バンク】ならではの視点でお届けします。
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学科試験が「免除」になる条件
第二種電気工事士の試験には「筆記試験(学科試験)」と「技能試験」がありますが、一定の条件を満たすことで、この筆記試験が免除され、いきなり技能試験から受験できる制度があります。
まずは、ご自身が以下の条件に当てはまるかを確認しましょう。
免除対象となる4つの主なケース
免除を受けるためには、申し込み時に以下のいずれかの要件を満たしている必要があります。
1. 前回または前々回の学科試験に合格した方
前回または前々回に受験し、学科試験には合格したが技能試験で不合格(または欠席)だった場合、次々回の試験までに限り学科試験が免除されます。
2. 高校、高等専門学校及び大学等で規定の「電気工学課程」を修めて卒業した方
工業高校の電気科や、大学の工学部電気工学科などを卒業している場合、免除対象となる可能性が高いです。ただし、「電気理論」「電気計測」など所定の科目を修めている必要があります。
経済産業省が定める電気工学課程とは、以下の電気工学に関する所定の単位をすべて修得することになっています。
・電気理論
・電気計測
・電気機器
・電気材料
・送配電
・製図(配線図を含むものに限る)
・電気法規
3. 電気主任技術者免状の取得者
第一種・第二種・第三種電気主任技術者の免状を取得している方は免除されます。
4. その他(鉱山保安法関連の試験合格者など)
以下に該当する場合も免除を受けられるようになっています。
・鉱山保安法第18条の規定による試験のうち、電気保安に関する事項を分掌する係員の試験に合格した方
・旧自家用電気工作物施設規則第24条第1項(ヘ)及び(ト)の規定により電気技術に関し相当の知識経験を有すると認定された方
・旧電気事業主任技術者資格検定規則による電気事業主任技術者の有資格者
1の「前回または前々回の学科試験に合格した方」以外の場合は、免除申請時に証明書類が必要になります。(次の章で解説します)
詳しくは以下の公式情報をご参照ください。
一般財団法人電気技術者試験センター「第二種電気工事士試験について」
免除申請に必要な書類と手続き
免除を受けるには、試験の受験申し込み時に申告し、証明書類を提出する必要があります。
・前回合格者: 通知ハガキ等の情報を基に入力(証明書類は原則不要なケースが多いですが、手元に受験番号を用意しましょう)。
・学校卒業者: 母校の発行する「卒業証明書」や「単位取得証明書」などが必要です。発行に時間がかかる場合があるため、早めの手配が必須です。
・上位資格者: 免状のコピーなどを提出します。
【注意】 申し込み期間を過ぎてからの免除申請はできません。「知っていたのに手続きを忘れて筆記から受けることになった」という失敗がないよう、最新の受験案内を必ず確認してください。
第二種電気工事士 筆記試験の概要と仕組み
免除対象でなかった方も、焦る必要はありません。第二種電気工事士の筆記試験は、仕組みを理解すれば決して恐ろしいものではないからです。現在は受験しやすい環境も整っています。
試験日程と「CBT方式」のメリット
試験は上期(5月頃)と下期(10月頃)の年2回実施されます。 近年大きく変わったのが、パソコンを使って受験する「CBT方式」の導入です。
・筆記方式:指定された日時と会場で、一斉にマークシートで受験します。
・CBT方式: 指定された期間内から、都合の良い日時と会場(テストセンター)を選んで受験できます。
CBT方式なら、仕事の休みやシフトに合わせて受験日を選べるため、忙しい社会人にとって大きなメリットがあります。また、CBTの結果ですぐに合否の目安がつくため、早めに技能試験の対策に移れる点も魅力です。
出題内容と合格基準
筆記試験は四肢択一式(マークシート)で、全50問が出題されます。 合格基準は60点以上です。つまり、50問中30問正解すれば合格となります。
試験は「他の受験者との競争(相対評価)」ではなく、基準を超えれば全員受かる「絶対評価」です。満点を目指す必要はなく、6割を取る戦略で十分に合格できます。
難易度は?合格率から見る「受かりやすさ」
「電気の知識なんてゼロだけど、本当に大丈夫?」と不安な方へ。実は、第二種電気工事士は国家資格の中でも「受かりやすい」部類に入ります。
筆記試験の合格率は約58%
| 年度 | 平均合格率 |
| 2025年度(令和7年) | 57.7% |
| 2024年度(令和6年) | 58.2% |
| 2023年度(令和5年) | 59.4% |
| 2022年度(令和4年) | 56.0% |
| 平均 | 57.8% |
出典:一般財団法人電気技術者試験センター「第二種電気工事士試験の試験結果と推移」
近年のデータを見ると、学科試験の合格率は平均して50%〜60%で推移しています。 国家資格の中には合格率が10%を切るものも珍しくないため、半分以上が合格するこの試験は、努力が報われやすい試験と言えます。
未経験・文系でも合格できる理由
なぜ未経験でも合格できるのでしょうか。その理由は「暗記問題の比率が高い」ことにあります。
試験問題の約半分は、配線図記号、工具の写真識別、法令などの暗記で解ける問題です。計算が必要な「電気理論」の問題も出ますが、全問解けなくても、暗記部分をしっかり押さえれば合格ラインの60点には届きます。 「数学が苦手だから無理」と諦める必要はありません。文系出身の合格者も現場には大勢います。
【未経験から一発合格】確実な勉強法と対策
では、具体的にどのように勉強すればよいのでしょうか。働きながらでも無理なく合格するためのポイントを紹介します。
勉強時間の目安
一般的に、初学者が合格レベルに達するために必要な勉強時間は50時間〜100時間程度と言われています。
・1日1時間なら: 約2〜3ヶ月
・週末にまとめてやるなら: 約1〜2ヶ月
あまり長期間ダラダラと続けるよりは、試験前の1〜2ヶ月に集中して取り組む方が、記憶が定着しやすく効率的です。
過去問の繰り返しが合格への近道
最短合格の鍵は、テキストを読み込むことではなく「過去問を解くこと」にあります。 第二種電気工事士の試験は、過去に出題された問題と同じ、あるいは非常によく似た問題が繰り返し出題される傾向があります。
1. まずは薄いテキストを一通り読む(用語に慣れる)
2. 過去問(過去5年分程度)を繰り返し解く
3. 間違えた問題をテキストで復習する
このサイクルが最強の勉強法です。計算問題がどうしても苦手なら、最初は飛ばして「暗記問題」や「配線図問題」で確実に点を取る練習をしましょう。スマホアプリを活用して、通勤時間の隙間時間に過去問を解くのもおすすめです。
資格を取るとどうなる?仕事内容と年収相場
苦労して資格を取った先に、どのような未来が待っているのでしょうか。この章では資格の価値について解説します。
活躍できるフィールド
第二種電気工事士の免許があれば、一般住宅や小規模な店舗などの電気工事(600V以下)に従事できます。
・建設・電気工事会社:住宅やオフィスの配線、エアコン設置など
・ビルメンテナンス(設備管理):ビルや商業施設の設備点検、修繕
・リフォーム業界:家電設置やコンセント増設など
最近では、太陽光発電やEV(電気自動車)充電設備の設置など、再生可能エネルギー分野での需要も急増しており、活躍の場は広がる一方です。
第二種電気工事士のリアルな平均年収
建職バンクに掲載されている求人データによると、第二種電気工事士(または取得予定者)を対象とした求人の平均年収は約514万円です。
もちろん経験年数によって幅はありますが、無資格の状態に比べて「資格手当」がつくケースが多く、月給ベースで数千円〜数万円のアップが見込めます。また、実務経験を積んで「第一種電気工事士」や「施工管理技士」へとステップアップすれば、年収600万円〜800万円以上も十分に狙える職種です。
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筆記試験に関するよくある質問
Q. 数学がまったくできませんが、合格できますか?
A. はい、大丈夫です。 計算問題は全体の出題の一部(数問程度)です。仮に計算問題をすべて捨てても、工具や材料、法令などの暗記問題でしっかり得点できれば、合格ラインの60点には到達できます。
Q. 独学と通信講座、どっちが良いですか?
A. 筆記試験だけなら「独学」でも十分合格可能です。 市販のテキストと過去問アプリで対策できます。ただし、その後の「技能試験」は工具を使った練習が必要なため、不安な方は通信講座や講習会の利用を検討すると良いでしょう。
Q. 免除申請を忘れてしまいました。どうなりますか?
A. 残念ながら、後から免除を適用することはできません。 通常通り筆記試験を受験し、合格する必要があります。もし筆記試験を欠席・不合格となった場合、技能試験へ進むことはできませんのでご注意ください。
まとめ
第二種電気工事士は、正しい準備さえすれば誰でも合格が狙える国家資格です。
1. まずは自分が「免除対象」か確認する
2. 対象外なら、「過去問」を中心にした学習計画を立てる(目安は2ヶ月)
3. 合格後のキャリア(年収アップや転職)をイメージしてモチベーションを保つ
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