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分電盤とは?

分電盤の役割

住宅の中にこのような分電盤が据付られているのをみたことがあるでしょう。

住宅の中にこのような分電盤が据付られているのをみたことがあるでしょう。

電気を使うところに、電気を分ける機能を持った箱のことを「分電盤」と呼びます。例えば、電力会社などから電気が供給される際に分電盤を使えば2階建て住宅の1階と2階に電気を分配することができるのです。住宅用で壁に埋め込む方式と壁に露出して取り付ける方式があります。

また、ビルや工場などの大規模な施設でも分電盤は使用されています。配電盤から幹線(電気の主要な通り道)を通して配電された電気を生産設備や照明設備、動力設備などの電気設備に分配する役割を持っています。

分電盤は単に電気を分配する役割を持っているだけでなく電気を安全に分配すという役割も持っています。分電盤には過度の電流が流れた際にそれを遮断するブレーカーを内包していたり、漏電を防止するための漏電遮断器を内包しています。

分電盤の仕組み-分電盤の構成

*単相3線100V/200Vの場合

分電盤の箱の中身は何だろな?~構成

分電盤は、金属製、もしくはプラスチック(樹脂製)の箱の中に幹線で送電された電気を開閉する「主線」という遮断器(メインブレーカー)まずあります。さらに、エリア別または用途別に回路を分ける盤内配線分岐ブレーカーが設置されています。なぜこれらの線や装置が箱に入っているのか?というと、充電部分に手で触れてしまうと感電してしまう恐れがあるからです。この分電盤の構成を図示すると☟のようになります。

配線用遮断器(メインブレーカー)

電気を使いすぎてしまうと落ちるブレーカーがこの配信用遮断器です。電線や配線器具に過度の負荷がかかるとショートしてしまう恐れがあります。そのような過電流がかかると自動的に遮断してくれるのがこの「配線用遮断器」なのです。

漏電遮断器

配線用遮断器の機能などに漏電が発生したときに自動的に遮断してくれるのがこの漏電遮断器です。後に説明する分岐ブレーカーの電流和が規定値を超えると漏電状態となります。

分岐ブレーカー(子ブレーカー)

ほとんどの分岐ブレーカーは20Aの過電流遮断器もしくは漏電遮断器が設置されています。部屋ごと、階ごとに配電する場合はこの分岐ブレーカーが使用されています。20Aブレーカーが125%使用されるようになると1時間以内に遮断されるようになっているのです。

分電盤の仕組み(構成)

分電盤の仕組み(構成)

分電盤の箱の中身は何だろな?構造-分岐回路の仕組み

分電盤の構造は以下のような分岐回路を仕組みとしています。

 

分電盤の中身(回路)

分電盤の中身(回路)()

この分電盤では、最もメジャーな単相3線式の引込線の場合を想定しています。単相3線式というのは電力トランスから3芯線で電気を引込む方法なのです。下のような図が単相三線式の引込線になります。

単相三線式の構造図

単相三線式の構造図

分電盤の仕組みを知る前にまず、電源関係に使用される単位「φ」(ファイ、電気関係ではパイ)についてを説明します。φというのは相数を表します。1φで1相、つまり「一つの電気回路に一つの正弦波の電流が流れている」ことを表すのです。

 

もともとの電気供給の流れでは、電力会社から電力を供給されます。この時の電圧はおおよそ6,600Vです。これを変圧器で200/100Vに変換するのです。

分電盤の分岐用配線では1φ(パイ)200V専用回路と100V回路に分岐しています。このうち、分岐ブレーカーには200V回路2極のブレーカー100V回路1極のブレーカーが配置されています。例えばオール電化などでは、200V配線を使用しなければなりません。普通の住宅では単相三線式です。全ての配線を200Vに変えるには電位差100Vにすることで可能になります。ただし、そうするには電気工事士の資格を保有している必要性があります。

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こんなのもある!多機能な分電盤(警報付)

最近の住宅は、なるべく省エネ、創エネ、畜エネを意識したスマート住宅がトレンドです。ゼロエネ住宅という言葉も知っているかたが多いのではないでしょうか?ゼロエネ住宅(ZEH)については☞「ZEROの実現、ZEHとは?

太陽光発電が身近な時代になってきた今、「分電盤」も同様に変化してきました。近年の分電盤は電気を使いすぎると警報してくれる機能を有しているものもあります。ためすぎた電気は固定買取買取制度を使用して売電も可能です

まとめ

分電盤は住宅における電力会社から送電される電気を変換し、各部屋や階に分配する役割をもっているのです。分電盤はブレーカーを内包しており、ブレーカーが我々の生活の安全を保っているのです。

分電盤の箱の中には分岐回路が使用されており複雑になっています。分岐回路を理解することが電気回路の理解にもつながりますし、各ブレーカーの機能を知っておくことで少しでも「電気」が見えるようになるかと思います。