消防設備士の仕事に興味はあるものの、「しんどい」「給料が少ない」といったイメージをお持ちの方は少なくないのではないでしょうか。
今回は「消防設備士はやめとけ」といわれる理由や実際の働き方などについてまとめました。
向き不向きや実際の給料についても詳しく解説しているのでぜひ最後までご覧ください。
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そもそも消防設備士とは?
消防設備士とは、建物の消火設備や警報設備、避難設備の設置工事・点検整備を行う「消防法」に基づく国家資格です。
点検整備以外にも火災発生時の対応や施設関係者・消防当局などの関係者とのコミュニケーションも業務上必要になってきます。
以上のことから、「肉体労働は嫌だ」「コミュニケーションをとるのは避けたい」と考えている方は「やめとけ」と言われる可能性があるといえるでしょう。
以下では、そんな消防設備士として働くにあたって考えられるデメリットとメリットについて解説していきます。
消防設備士の辛い点(デメリット)
①肉体労働である
消防設備士は現場仕事です。
建物全体の消防設備を整備点検して回るので非常に体力を使う力仕事になります。
また、整備点検に必要な道具や消火器など、かなり重たい物を持ち運びながらの業務が多くなります。
以上のことから、体力を消耗する仕事や力仕事を避けたいという方は向いてないと言えそうです。
ただし、荷物の持ち運び等は対策が可能なほか、最近では女性の消防設備士のニーズも増えてきています。この点に関しては詳しく後述します。
②取る資格が多い
消防設備士は資格が複数に分かれているため、できる業務の幅を広げるためには何回も試験を受ける必要があります。
以下は消防設備士の資格を表にまとめたものです。
免状の種類 | 工事整備対象設備等 | |
甲種 | 特類 | 特殊消防用設備等 (従来の消防用設備等に代わり、総務大臣が当該消防用設備等と同等以上の性能があると認定した設備等) |
甲種又は乙種 | 第1類 | 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、屋外消火栓設備 パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備、共同住宅用スプリンクラー設備 |
第2類 | 泡消火設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備、特定駐車場用泡消火設備 | |
第3類 | 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備 パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備 |
|
第4類 | 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備 共同住宅用自動火災報知設備、住戸用自動火災報知設備 特定小規模施設用自動火災報知設備、複合型居住施設用自動火災報知設備 |
|
第5類 | 金属製避難はしご、救助袋、緩降機 | |
乙種 | 第6類 | 消火器 |
第7類 | 漏電火災警報器 |
(参考:一般財団法人消防試験研究センター)
乙種の資格は誰でも受験することができます。
一方、甲種は受験資格が規定されているため注意が必要です。
甲種特類 |
甲種特類を受験するには、甲種第1類から第3類までのいずれか一つ、甲種第4類及び甲種第5類の3種類以上の免状の交付を受けていることが必要です。 |
特類以外 | 詳しくは消防試験研究センターのこちらのページをご参照ください。 |
上記のように、様々な業務を担当できるようになるためには時間がかかるため、どの資格を優先的に取得するべきか事前に検討しておく必要があります。
③年収が低い
消防設備士の年収は平均年収は、地域や経験、資格、勤務先などさまざまな要因によって異なりますが、約250~600万円程度だと言われています。
2023年の日本の平均年収は414万円であると調査結果が出ています。
つまり、消防設備士でも平均を上回る年収を得られる可能性が十分にあるということです。
消防設備士の年収はどれだけ資格を取得するかに大きく左右されるので、まずは資格取得に向けて準備を始めましょう。
(参考:duda 平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】)
消防設備士の魅力(メリット)
以上のように消防設備士として働くときに考えられるデメリットはいくつかあります。
一方で、非常に魅力的である職業なので、ここではそのメリットについて解説します。
①なくならない仕事である
消防設備士の仕事は「消防法」によって義務付けられた仕事であるため、需要がなくならないというメリットがあります。
近年はますます消防に対する規制が厳しくなってきており、消防法の改正も進められています。
直近では令和4年4月1日に消防法施行令の一部改正が施行されました。改正内容は以下の2点に分かれます。
■畜舎における消防用設備の設置・維持基準の特例追加
■消防設備士・危険物取扱者免状の写真サイズの規定変更
規制が厳しくなるほど消防設備士の仕事も増えていきます。
AIなどの進歩によって多くの仕事が取って代わられる中、仕事がなくなるリスクがないのは大きなメリットであるといえるでしょう。
②キャリアアップして継続的に成長できる
消防設備士の仕事は取れる資格が多いほか、防火管理者や建築施工管理技士など関連性の高い資格を取得することで専門性を高めることができます。
キャリアアップしていけると年収も上がっていくため、成長志向の強い意欲的な方は資格を取得して専門性を高めていくことをおすすめします。
また、メリット①でも解説したように、消防設備士の仕事は法律の改正とともに変化していきます。時代とともに業務も変わっていくため、自分の成長を実感できる機会も多くやりがいを感じやすいといえるでしょう。
③女性も活躍している業界である
消防設備士は女性も活躍している業界です。
例えば、女性の一人暮らしや女性専用マンションの設備を点検する際には、女性の職員が歓迎されるケースがほとんどです。
また、デメリット①で肉体労働であるという解説をしましたが、消防設備士の仕事は点検整備だけではなく設計も含まれます。
設計の仕事になると現場での作業とは違いデスクワークになるので、つらい肉体労働を避けることもできます。
以上のことから、最近では女性の消防設備士も増えてきているので女性で消防設備士を検討されている方は参考にしてみてください。
消防設備士に向いている人の特徴
以上のメリット・デメリットを踏まえて消防設備士に向いている人の特徴をまとめました。
あくまでも傾向の話になるので、ご参考程度にお読みください。
体を動かすのが好きな方
先ほども述べたように、消防設備士は道具を持ち運びながら時には長距離を歩いて移動することもある肉体労働がほとんどです。
そんな業務も「良い運動」だと捉えられる方は、消防設備士に向いています。
コミュニケーションが得意な方
消防設備士は業務上、お客さんや施設の管理者、消防当局などさまざまな関係者とコミュニケーションをとりながら仕事を進めていきます。
より仕事を円滑に進めるためにもコミュニケーション能力は消防設備士に重要なスキルとなります。
成長意欲のある方
消防設備士の資格は取得できる数が非常に多くなっています。また、時代とともに必要な知識が変わっていくことも少なくありません。
そのため、成長に向けて継続的に努力できる方に向いているといえます。
資格を取得することで専門性が高まり、年収をどんどんあげていけるので意欲のある方には非常におすすめな職業です。
消防設備士のおすすめ求人
最後に消防設備士の求人をご紹介します。
実際に「建職バンク」に掲載されているものの中から、求人を3つ厳選しました。
株式会社エヌテック
会社名 | 株式会社エヌテック |
年収 | 400~900万円 |
仕事内容 |
|
就業時間 |
1年単位の変形労働時間制 |
残業 |
60時間以内/月 |
資格 |
<資格・免許> <望ましい免許・資格> |
経験 | 未経験者歓迎 無資格歓迎 経験者歓迎 ブランクOK 経験不問 |
休日 | 隔週休2⽇制(毎週⽇曜+隔週⼟曜) 祝⽇ 年末年始休暇 夏季休暇 GW休暇 慶弔休暇 有給休暇 特別休暇 |
賞与 | 年2回(7月・12月) |
社会保険 | 完備 |
全額支援の取得⽀援制度のほか、諸手当など福利厚生も充実しています。
高年収も目指せる企業なのでおすすめです。
株式会社細野商会
会社名 | 株式会社細野商会 |
年収 | 300~1000万円 |
仕事内容 |
|
就業時間 |
就業時間:9時00分〜18時00分(休憩時間60分) |
残業 |
時間外労働時間あり |
資格 |
<必須資格> |
経験 | 不問 |
休日 | *年間休日は113日 ■GW休暇 ■夏季休暇 ■年末年始休暇 ■有給休暇 ■慶弔休暇 ■リフレッシュ休暇 |
賞与 | 業績連動 |
社会保険 | 完備 |
残業時間が少なくワークライフバランス良く働けます。
年収の幅も広いので、努力次第で1000万円を目指せるのも魅力です。
株式会社スマテン
会社名 | 株式会社スマテン |
年収 | 360~550万円 |
仕事内容 |
|
就業時間 |
9:00~18:00 |
残業 |
月平均残業時間30時間 |
資格 |
下記いずれか1つ以上 |
経験 | ・電気工事の経験3年以上 |
休日 | ★年間休日:122日 ★土・日・祝日(完全週休2日制) ・GW休暇:5日間 ・夏季休暇:約5日間 ・年末年始休暇:6~7日間 ・有給休暇 ★有給を取得しやすい環境です。社員の中には100%消化している社員もいます。 前日申請でも問題ありません◎ |
賞与 | 昇給あり:業績連動 |
社会保険 | 完備 |
こちらは事務所内でのデスクワークの求人です。
持ってる資格を活かしたいけど肉体労働は避けたいという方におすすめです。
最後に
今回は消防設備士に関して、メリット・デメリット・向いている人の特徴・おすすめの求人をご紹介をしました。
消防設備士は肉体労働が多く取る資格も多いため勉強は欠かせません。
しかし、将来にわたって需要がなくならない職業なので安定しているうえ、資格を取得することで年収の大幅アップも狙えます。
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