第一種電気工事士という資格をご存知でしょうか。第二種電気工事士よりも難易度が高い資格ですが、低圧だけでなく高圧の電気工作物を扱えたりと、二種以上にできる範囲は広がる電気のプロになれる資格です。
この記事を読んでいただくと第一種電気工事士についての資格情報をかんたんに知ることができます。

第一種電気工事士の受験資格はある?
第二種同様第一種電気工事士の受験資格はない。
第一種電気工事士の受験資格は第二種電気工事士と同様にありません。ですので、誰でも第一種電気工事士試験の受験が可能なのです。また、引き試験を免除し、技能試験から受験することも可能ですが、前年度筆記試験に合格している場合か、もしくは電気主任技術者の免状を交付されている人のみとなっています。受験資格に制限がないので非常に門戸の広い資格試験であるといえます。
特定の資格免状+実務経験で第一種電気工事士免状を取得できる
第一種電気工事士には、学科試験、技能試験をパスして第一種電気工事士の免状を取得できるルートもあります。
それは、以下のように電気主任技術者の免状を交付され、5年の実務経験を有している場合と、高圧電気工事技術試験合格者で、合格後3年以上の実務経験を有している場合という条件があれば可能なのです。規定年数を満たし高圧以上の電気設備の工事、維持・運用経験があればこれらの免状に合わせて取得できるのです。
第一種電気工事士の試験日・合格発表日・免状交付について
受験申込書の入手と受験票の受け取り、試験日、合格発表日

第一種電気工事士試験の試験日程と試験の流れです。
第二種電気工事士の試験日程、流れとは異なり、上期試験と下期試験に分かれてはいないようです。平成30年度試験はについて→平成30年度電気工事士試験の実施日程
申込から筆記試験・技能試験を受けて、合格までおおよそ半年の期間を要する試験のスケジュールになっています。試験の申込に関しては試験実施母体の「電気技術者試験センター」で確認することができます。申込費用は郵便とインターネットで以下のように若干金額が異なります。
インターネット申し込み (申込最終日17時まで) |
郵便申し込み (最終日の消印有効) |
10,900円 | 11,300円 |
申込の方法と期限、金額にはこの2パターンがあります。インターネット申し込みだと最終日17時までと期限がありますので注意が必要です。
第一種電気工事士に申し込んでから受験票が届くと、次は試験です。試験は筆記試験で毎年おおよそ10月初週の休日、技能試験は12月の初週の休日に実施されます。第一種電気工事士の筆記試験の合格発表日は11月上旬、技能試験の合格発表日は1月中旬となっています。
合格発表日に合格していることが確認できたら次は免状交付申請です。第二種電気工事士の免状交付は免状交付の期限はなく、特に条件などもありませんが(第二種電気工事士の免状について)、第一種電気工事士の免状交付には実務経験が必要になってきます。第一種電気工事士の免状交付に関しては☞「第一種電気工事士の免状交付に必要な実務経験について」
申し込んでから受験票はいつ届くの?紛失、届かなかったらどうする?
第一種電気工事士試験に申し込んでから受験票が届くまで、筆記試験・技能試験が実施される2週間前に届くようです。受験票が届いたら写真の貼り付け欄に楯45mm×横35mm(パスポート用写真と同じ)の写真を張り付けます。この受験票は筆記試験・技能試験両方で持参することが求められるので紛失は禁物です。
万が一、試験実施2週間前に受験票が届いていなかったり、受験票を紛失してしまった場合、電気技術者センターに問い合わせる必要があります。03-3552-7691(受付時間:平日午前9時から午後5時15分まで)
2019年の第一種電気工事士の申込日・試験日
第一種電気工事士の2019年の試験スケジュールが発表されました。2019年の第一種電気工事士の試験日程は以下のようになっています。
2020年 | 筆記試験 | 技能試験 |
---|---|---|
申込受付期間 | 6月19日(水)~7月3日(水) | |
試験実施日 | 10月6日(日) | 12月20日(日) |
第一種電気工事士の試験会場はどこ?
第一種電気工事士の試験会場の注意点
第一種電気工事士の筆記試験、技能試験ともに受験票に試験会場が記載されています。申込の際には試験地(東京都、山梨県など)は選択できますが、試験会場は選択できないことになっています。参考までにH30年第一種電気工事士の筆記試験と技能試験の試験会場をGoogleMapで表示しました。
H30年度第一種電気工事士の筆記試験試験会場
H30年度第一種電気工事士の技能試験試験会場
第一種電気工事士の解答速報がわかるサイトって?
高校受験や大学受験などで試験が終わった後に特に気になるのは、試験の結果がどうだったかという点ですよね。資格試験に関しても合格基準である点数に満たしているのかどうかを早く確認したいかと思われます。そこで、よく受験者が解答速報を見るために使用するサイトをいくつか紹介します。
第一種電気工事士の解答速報は代表的なものでオーム社(ohmsha)がポイント付きで行っています。また、電気ライセンス研究所も解答速報を行っています。また、2chの第一種電気工事士の掲示板やtwitterでも第一種電気工事士の試験の模様や解答についても議論しています。
第一種電気工事士を取るメリット
その①仕事の幅が広がる
ご存知のように、
第二種電気工事士の仕事が「低圧」(600V以下)ですが、第一種電気工事士の仕事は「高圧」(500kw)です。
第二種電気工事士の一般住宅のような一般用電気工作物のみ工事できますが、第一種電気工事士は、一般用電気工作物に加えてビルなどの大規模施設のような自家用電気工作物の工事が可能になります・
大規模な施設で勤務すると、常にわからないことやトラブルは生じます。
わからないことやトラブルをチームで乗り越えるとやりがいを感じますし、個人のノウハウも蓄積されていきます。
ですので、より電気に関して詳しくなるとともに、個人の成長にもつながります。
その②転職に有利で年収も上がるし、独立もできる!
第一種電気工事士の資格をとると、明らかに求人情報で応募できる母数が大きくなります。
例えば、求人情報で商業施設・ビル・工場等における設備の新設やリニューアルに伴う電気工事の企画・提案、および管理業務を行える電気工事士の求人があります。
この求人で年収600万円になります。このような高年収な求人はほかに沢山あります。仕事の幅を広げることは年収の向上にもつながります。
また、第一種電気工事士の資格を取ると、独立を視野に入れる方もいらっしゃいます。一日に何台もエアコンの取り付け業務をこなす傍ら、大規模施設での電気工事を行う個人事業主もいらっしゃいます。年収でいえばおおよそ800万円だとか。。
夢のある第一種電気工事士の資格にチャレンジすることは決して損にはならないはずです。
まとめ
以上のように、第一種電気工事士の試験日程、試験日、合格発表日、免状交付、試験会場、取得のメリット等についての情報を記載してきました。第一種電気工事士の試験はもちろん第二種電気工事士試験よりも難易度が高い資格試験です。筆記試験、技能試験ともに合格基準が60%です。試験日程を抑えたうえで、勉強のスケジュールを引き、6割が目指せるような勉強を進めましょう。