外資系小売企業のマーケティングに始まり、海外での法人営業、プロジェクト管理職を経て、その後電気工事会社にて電気の知識や施工管理の基本を習得することで、これまでのキャリアを脱して新分野に挑戦しようとしている飯島さん。

女性として育児や家事をこなしながら、現場代理人未経験ながらも、転職に成功された飯島さんにインタビューを行いました。

飯島さん(48歳)
建職バンクを通して、国内サブコン大手の海外現地法人の施工管理職として転職。
保有資格は、1級電気工事施工管理技士、第一種電気工事士など。

 

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英国の大学院を卒業後、外資系企業にてマーケティングの仕事へ

まずはご経歴を教えてください

イギリスの大学院を卒業後、外資系小売企業に入社し、日本での事業の立ち上げに関わりました。

小売チェーン店を展開する欧米の大手企業が競うように日本市場へ進出する頃に、その事業に携わるチャンスを得て、私はおもに販売促進や販売データ分析、カタログ通販などの職務を経験することができました。

学生の頃から希望していた流通業で働くことができ、さらに様々な小売のマーケティングスキルを身につけることもできたので非常に満たされた仕事でした。

しかし、多くの外資系企業が採算が合わなければ撤退するように、それらの企業も次々と本国へ引き上げてしまいました。

私はそのうち、『自分のやりたい仕事』を見つめなおすようになっていました。やりたい仕事というだけではなく、自分に確固たる技術が残る仕事でなければ一生働き続けることはできないかもしれない、と思ったんです。そして答えを追い求めるかのように、タイへ飛ぶことに決めました。

 

新たな自分を見つけるべくタイへ渡航し、プロジェクト管理の仕事と出会う

なぜタイだったのですか?

それはタイ語に興味があったからですね(笑)
ただ、これからはアジアがビジネスの主体だと当時感じていて、英語だけでなく、タイ語を身につけて仕事ができるようにしたいと思っていました。

タイに行くと、自動車部品メーカーから法人営業をしないかとお声をかけてもらって。
これまでは小売業者に勤めてきましたが、メーカー・製造業で働けば自分のスキルが一層高まるんじゃないかと思い、入社を決めました。

そこで、「プロジェクト管理」のお仕事と出会ったんです。

 

法人営業としてプロジェクト管理のお仕事とは、どんな仕事だったのですか?

タイ現地の大手自動車メーカーの設計者さんや生産部門の方を相手に、部品の設計変更や製品不備、工程管理や値下げ交渉などをする仕事でした。
モノづくりの基本とプロジェクト管理を学びましたが、その仕事が自分に合っていておもしろいなと感じました

何よりタイという活気あふれる国で、やりきれたことが自信に繋がったんですね。

 

技術を身につけるべく、領域を大きく変えて電気工事会社へ

その後、結婚と出産を機に一時的に仕事量を減らしていましたが、今後も長く社会で活躍するには「技術力」が必要だと思い、日本の民間工事を行う電気工事会社に、CADオペレーターとして入社しました。

職業訓練校で建築のCADを勉強していましたが、電気のCADは難しくて分からないことが多かったんですよね。
ですので、現場の事務所に行き、ケーブルがどこを通っているかなど、直接職人さんに聞き込み調査をしながら学んでいきました。

自主的に現場に行くうちに、徐々に現場監理補佐の仕事をもらえるようになると、それらの業務を面白く感じるようになり、補佐業務ではなく、自分も代理人の仕事をしたいと思うようになっていきました

何となく自分にも出来るんじゃないかと思ってしまったんですよね(笑)
現場に立つには第一に資格が必要だと思ったので、ここで必要な資格の勉強を始めました。

 

現場に入りたい一心で1級電気工事施工管理技士の取得を目指す

1級電気工事施工管理技士を含めて、取りたかった資格を5年ですべて取得しました。

それからようやく会社に対して、現場をやらせてほしいと伝えたのですが、それでも現場に立つのはダメだと言われてしまって。
この会社では現場をやれる可能性がないなと思ったので、転職を決めました。

 

家事と育児をこなし、働きながら資格の勉強・・・どうやって勉強していたのですか?

ひたすら「ながら作業」ですよ。
壁紙が見えなくなるくらい家中の壁に回路図や電気の理論などを貼って、フライパンを振りながら暗記していました
お風呂中でも壁にマーカーで書いて勉強したりして。主人が洗って消しちゃうんですが(笑)

仕事が終わって帰宅すると、私はママとして子供と過ごす時間を大切にしたかったので、私が勉強をする時間は家事をやる合間や子供が寝てからの隙間時間が重要でした。
しかし試験前ともなると、”お母さん勉強するから邪魔しないで”と、家族に理解と協力を仰ぎながら勉強に集中していました。
ここまで頑張れたのは、とにかく現場に入りたかった気持ちが大きかったからですね。

 

なぜそこまで現場にこだわりがあったのですか?

現場管理の仕事が、プロジェクト管理と同じだなと思ったんですよね
施主から仕事を請け、工程に沿って職人に依頼し、全体を管理するという一連の流れが、先にもお話しした私のタイでのプロジェクト管理の経験とリンクしたんですね。
あの経験をもう一度味わいたいという気持ちが強くありました。

 

施工管理のプロを目指して転職を決意し、建職バンクへ登録

今回の転職の軸・希望はどのようなものでしたか?

現場管理ができること、1級電気工事施工管理技士の資格を活かせることはもちろんのこと、海外で働けるかどうかも、重要な要素として仕事を探していました。

 

なぜ海外へのこだわりが?

過去に積み上げてきた海外企業との営業経験や語学力を活かして、海外で働くビジネスマンになりたいと思っているからです。

これまでの経験を、電気の施工管理の仕事に付加価値として融合させることで、自分の価値が高まるのではと考えています。
そして、技術力を手にして80歳まで現役で活躍できるような仕事をしていきたいなと思っています。

 

多くの内定を勝ち取った結果、大手サブコンの海外施工管理職として入社を決められましたが、決め手は何だったのでしょうか。

今回、アジアに支社を構える国内大手の設備会社に内定をいただいたのですが、こちらのお仕事はこれから身につけるスキル、キャリアという意味での可能性の大きさに惹かれました。
国内においては、施工管理としての確実なキャリアを積めることが目に見えている点が最大の魅力ですね。

以前から施工管理のプロになることを志していたので、まさに自分の求めていたお仕事でした。でも正直なところ、最終段階でも、非常に魅力的な企業様の選択肢の中で悩み抜いて決めた結果で、そんな経験ができた私はとても運が良かったと思います。

多彩なキャリアを歩まれてきたその原動力はどこから来ているのですか?

これで行くんだと思ったら、飛び込んでから考えるタイプなんです。タイのときも、行ってから親に報告をしたくらいです。
自分だったらできるんじゃないかと勘違いしてしまうので、迷わず飛び込んでしまうんですよね。

 

最後に、転職活動中の方へメッセージをお願いします

これまでも何度か転職をしていますが、今回は特に担当キャリアアドバイザーの渡辺さんのサポート力が絶大で、不安なくいろんな相談をすることができました。
仕事を紹介してくれるというよりは、もう人生相談。自分が知っているもの以外の情報をもらえたことで、視野を広げることができました。

一般的にエージェントがサポートしてくれるのは”自分の職務経歴に合った転職先・お仕事”なのですが、「建職バンク」(の渡辺さん)は、求人の中から選択して私の希望とマッチングしてくれるシンプルなものではなく、まずは私の中身をできる限り引き出してくれて、私のような人材を求めそうな企業を絞ってくれ、さらには仕事の可能性を広げて紹介してくれるというようなプロセスを踏んで頂きました。これは他では、なかなかないことだと思います。

これから転職活動をするみなさんには、ぜひ建職バンクを信頼して活用されてはどうかと思います。

 

担当キャリアアドバイザーからのコメント

 

どんな方でも人生に置ける転職のストーリー設計から一緒にサポートします

飯島さんと初めて面談したときに、なんてバイタリティ溢れる素敵な方なんだ!と驚きました。
一方で、「48歳女性・1級電気工事施工管理技士・現場代理人未経験」ですので、冷静に「年齢・経験・資格」のバランスだけで市場に照らすと、どういったキャリアパスがあるのかは少々難しいところ。
そのため、面談終了後のその日から、いくつかの会社の社長/人事に電話をして、女性の施工管理職種、海外の施工管理職種についてディスカッションをして各社の感覚を掴み、飯島さんの「勝てる転職のストーリー」を設計しました

重要なことは、飯島さんの優秀でユニークな経歴を活かして、いかに企業側に入社した後に活躍できるポジションを想像してもらうか。
単なる一般的な求人情報有りきでの応募ではなく、そもそも役割から作りにいくようなストーリーが重要でした。
結果として、飯島さんの溢れる気力と熱意に魅了された多くの会社から高評価を頂き、業界トップ10レベルの大手サブコン各社からも内定を得たことは、自分ごとのように嬉しい転職のサポートでした。

建職バンクでは、どんなキャリアの方でも、あなたに強い意欲さえあれば、全力でサポートさせていただきます!
飯島さん、ありがとうございました。今後ご活躍されることを楽しみにしています。