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ビル管理士とは?

ビル管理士の資格概要、仕事内容について

まず、このビル管理士という資格、正式名称を「建築物環境衛生管理技術者」といいます。とっても長い名前なのでビル管理士やビル菅と呼ばれています。この記事ではビル管理士という呼称で統一します。

この資格は「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」を根拠条文とする国家資格です。こちらの法律もやたらと長いのでしばしば建築物衛生法やビル菅法と呼ばれることがあります。

ビル管理士は☝のようなでっかい建物(基本3000平米以上の面積)にて選任義務があり、そこで仕事をしています。どんな仕事をしているかというと、

ビル管理士の仕事内容

ビル管理士の仕事内容

☞の図のようにビルの維持管理の計画の立案、実行、計画の評価、改善点報告、次回計画に活かすというようなサイクルを繰り返しているのです。

非常に幅広い業務で、それだけ豊富なビル管理に関する知識、衛星に関する知識を備えていないと務まらないのです。役割的には清掃業者などの下請け会社との協議や打ち合わせ、契約など統括的なビル管理マネージャーのような役割を持っています。

テナントとのミーティングをしたり、交渉したり、時には自治体とも協議したりと多くの人と関わる、ビル管理における大変重要な仕事を任された資格職が「ビル管理士」なのです。

そんなビル管理士を取得するには、国家試験に合格する、もしくは講習会で取得するという二つの方法があります。いずれにせよ受験資格に実務経験が求められるので、要件に合致している必要性があります。この資格に関する詳細については☟の記事を参照ください

3分でわかる!ビル管理士の資格情報

次に難易度の壁を飛び越えてまで取得するメリットがある「ビル管理士」のメリットがどんなものかをビルメンテナンス業者が求める声などを元に説明します。

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ビル管理士を取得するメリット

まず、押さえておきたいのはこのビル管理士の資格がビルメン上位資格に含まれる資格ということです。ビルメン上位資格は別名ビルメン三種の神器とも呼ばれ、「エネルギー管理士」「第三種電気主任技術者」と合わせて呼ばれることがあります。詳しくは「ビルメン上位資格について

メリットその①

  • 年収アップ!
    • ビル管理士を取得し、できる仕事の幅が広がったことから待遇もよくなり年収430万円から二年経験を積んで550万円へとアップさせた事例もあります。(年収1000万円とかのほうが聞こえはいいかもしれませんが、現実は厳しいようです。)
    • 純粋に年収を労働賃金で上げる以外にもメリットがあります。それは資格手当です!所属する会社にもよりますが、資格手当で毎月2万円の給付を受ける事例もあるようです。

▼関連記事 ビルメン上位資格「三種の神器」は年収UPに本当につながるのか?

メリットその②

  • 応募できる求人情報が増えるから転職に有利!
年収550万円帯の求人票では実際にどのような資格を求めていたか

年収550万円帯の求人票では実際にどのような資格を求めていたか

ビルメンテナンス業界では基本的に保有資格をベースに求人情報を掲載します。なので、ビル管理士の資格を取得すると応募できる母数はその分増えるのです。特にビル管理士は仕事内容的にニーズが高い資格ですので、評価につながりやすいです。

?のように年収550万円の求人では半分近くの求人がビル管理士を対象に応募をかけていました。

▼関連記事 ビルメン業界の求人で求められる転職人材とは?

大まかに以上のようなメリットがあるビル管理士の資格ですが、試験でこの資格を取得する際に越えなければいけない壁、知っておいた方がいい情報として、「合格率、難易度」があります。

次からそんなビル管理士の資格取得の難易度や合格率についてを見ていきましょう。

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案外難しい⁉ビル管理士の合格率、難易度

ビル管理士の合格率の推移

ビル管理士の合格率の推移(過去11年間)

ビル管理士の合格率の推移(過去11年間)

ビル管理士の合格率は過去11年で平均して19%となっていました。とは言ってもここ5年間ほどで合格率の波が激しく、易化☞難化☞易化を繰り返していくような傾向になっています。来年度2019年試験はこの調子でいくと難化するでしょう。

ビル管理士試験は講習会による取得難易度に比べて合格率を考えると、難易度が高い資格であるといえるでしょう。

来年度試験2019年度試験の合格率を予測してみます。もちろん予測の域をでませんが、直線による予測が可能なので線形回帰分析をすると、2019年度試験は以下のようになります。外れても責めないでください(笑)

2019年度試験予測(来年度)
受験者数(人) 合格者数(人) 合格率(%)
10,504 2,276 21.76%

ビル管理士の合格率を見てきましたが、合格率が30%を切るような難易度の高い難関資格であることがわかりました。

次にビル管理士に関連して取得されるビルメン上位資格(電験3種、エネルギー管理士)と合格率に基づくビル管理士の難易度を見ていきましょう。

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ビル管理士の難易度比較❢

他のビルメン上位資格と比べてビル管理士はどのくらい難しいのか、ということを電験3種エネルギー管理士、プラスアルファで消防設備士乙4と、ビルメン四点セットでも重要な電工2種の平均合格率に基づく比較をしてみました

ビルメン上位資格、消防設備士乙4、電工2種難易度ランキング(電験3種は一発合格率、電工2種は免除なしの場合)

ビルメン上位資格、消防設備士乙4、電工2種難易度ランキング(電験3種は一発合格率、電工2種は免除なしの場合)

ビルメン上位資格などの中でもビル管理士の難易度は2番目に位置付けられる難易度となっています。上位資格を狙う際はエネルギー管理士☞ビル管理士☞電験3種という順番でそろえていった方がいいのかもしれません。

ですが、あくまで合格率に基づく難易度で見たときにという条件付きですが。。電験3種に関しても科目免除制度がある以上、一年で合格できなくても3年以内であれば再挑戦が可能です。もちろん、科目合格制度を利用した受験者のほうが一発合格者以上に合格の可能性は高いです。詳しくは☞電験3種の合格率って大したことない?いやある」

そんな難易度の高いビル管理士ですが、いったいどのようにして試験を突破すればいのでしょうか?そこで実際につい先日合格発表がされた(10月29日)ビル管理士平成30年度試験を独学で合格した方に勉強方法などを聞いてみました。

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ビル管理士の勉強方法❢過去問との向き合い方

ビル管理士試験を独学で合格。過去問が友達

Kさん(33)の事例

勉強時間は電験3種合格に必要とされる1000時間ほどを一年かけて独学で合格したそうです。普段の仕事はエネルギー管理士として省エネ業務を行っているそうですが、軽い気持ちでキャリアの幅を広げようと受験を決めたそうです。

ビル管理士を独学で合格した人がかたる過去問との向き合い方(画像はイメージ)

ビル管理士を独学で合格した人が語る!過去問との向き合い方(画像はイメージ)

-勉強時間について

ご存知のとおり、ビル管理士試験は出題問題数がかナーーーーーり多いです。合計問題数は180問もありますから。試験は午前と午後の二部に分かれて行われているのでトイレは常に行列で常に我慢していたのはいい思い出です。

話がそれましたが、どうしても問題数が多いのと私があまり記憶力に自信がないということもあり、勉強時間は多めにとって1年で1000時間程度確保しました。

一日4時間、250日ビル管理士の勉強の時間に充てましたが、実際そんなに時間をかけても意味なかったかもと振り返って思います。(笑)なぜなら、資格学校などに通えば効率よく勉強できたはずだからです。とはいえお金がなかったので、しかたなく独学で対策を頑張りました。講習会も同様の理由でした。

-勉強方法について

だいたいの勉強方法は

  • 会社に行くまでの1時間で自作の暗記用単語帳で勉強
  • 会社から帰るまでの1時間で朝やった単語帳の復習
  • 家に帰ってから参考書や過去問に2時間使って勉強

というサイクルを繰り返していました。まるで大学受験生みたいな毎日でモチベーションの維持がなにより大変でした。元々軽い気持ちで受験を決意したので、逃げたらダメだマインドでモチベーション低下を防いでいました。部活のようなマインドです。。

-自作単語帳というのはどんな単語帳なのですか

私が使用していた単語帳はよくある紙の単語帳ではなく、スマホのアプリで単語帳アプリがあったので、そのアプリを使用しました。そのアプリはwordholicというアプリです。自作の単語帳を作れるので非常に使い勝手が良かったです。例えば、ベクターコントロールという単語がわからなかったときは、その意味を調べてこの単語帳アプリに記憶させておきました。

この単語帳アプリを使って、過去問を解いていてわからなかった用語を?のように書いて裏面に用語の意味を載せていました。

ビル管理士試験は暗記で解ける問題がかなり多かったので、このように単語帳を使った学習は正解だったと思います。

-おススメの参考書や過去問対策法について

ビル管理士試験おすすめ参考書

ビル管理士試験おすすめ参考書(参照URL)

 

基本的な勉強スタイルは真ん中のビル管理技術者テキストを読み込んで右の黒本と読んでいる問題集を解き、左の赤本と呼ばれる受験生に人気の模範解答集で勉強していました。これにプラスアルファで☝の単語帳アプリにわからない単語などを暗記するという勉強をしていました。特に赤本は問題の解説が詳しくのってあり、初学者でもわかりやすいので長年人気な本なだけあり、なかなか助けられました。

過去問対策に関しては、インターネット上に公開されているものや、ビル管理総合情報.comさんの過去問題集を解きまくりました。

勉強開始160日目くらいから過去問がすらすらと解けるようになりました。解くのが楽しかったので、過去問を友達と思えるようになりましたね。

このような対策で試験に臨むと、ほぼほぼの試験問題はすらすらっと解けました。自己採点はしてませんがおそらく7割近くは体感でとれました。

なので、とにかく自分が暗記できるところは徹底的に暗記し、その工夫を凝らすことで記憶に定着させることと、過去問をとにかく解きまくり解けなかった問題は単語帳に落とし込むことが秘訣でしたね。

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まとめ

以上、ビル管理士の資格取得のメリット、合格率、難易度、勉強方法についてを紹介してきましたが、このビル管理士の試験は年収アップにつながる資格ですが難易度が高く、それなりに勉強時間が必要になるので取得のハードルが高いようです。

ですが、講習会に参加してビル管理士の資格を取得するという手段もあります。それに取得した先のメリットを考えると、目指すことの損はない試験でしょう。