電験3種の資格を取得を目指している方や、電験3種を活かして就職や転職活動を考えている方はいらっしゃるのではないでしょうか?やはり、転職活動に「年収」は気になる方はいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、電験3種の年収をインターネット上に公開された求人情報から調査しました。
また、年収を上げるために何が必要なのかを紹介します。
電験3種(第三種電気主任技術者)の年収
インターネット上に公開された求人情報を元に「電験3種」を応募必須資格として掲載している求人情報200種を元に年収の上限と下限を調査しました。
最も多かった年収帯は400万円~450万円となりました。電験3種の合格率は10%以下の難関資格ですが、同様の難易度である「不動産鑑定士」の年収は約600万円と言われています。電験3種の年収中央値としては450万円でしたので、電験3種の平均年収はおおよそ450万円でしょう。電気主任技術者の年収1種~3種についての記事は☞「電気主任技術者の年収は安定しているのか?」
どうして同様の難易度である不動産鑑定士の年収のほうが高いのでしょうか?資格に対する世間の需要もあるかと思われますが、以下の経済産業省調査資料にあるように、電気保安法人は社会的ニーズは高いはずです。
おそらくそれは、電験3種は職種の範囲が広いからです。ビルメンテナンスでの設備管理業務など電験3種の資格を活かした仕事は幅広く存在し、幅広い分年収もばらつきがあります。そうは言っても、日本人の平均年収は約420万円とされていますから、電験3種の年収は日本人の平均年収より少し高いです。
なんだか、これだけの難関資格なのですからもう少し平均年収は高くてもいいような気がします。
ですが、電験3種の取得者の中には年収1000万円を稼ぐ技術者もいらっしゃるようなのです。
どうしたらそれだけの高年収を稼げるのでしょうか?
電験3種(第三種電気主任技術者)で年収1000万円は可能か!?
電験3種で年収1000万円を稼ぐには、1つは独立、1つはお給料で稼ぐという道筋があります。
電験3種で独立するための方法やメリットなどについてはこちらの記事をご参照ください⇒電気主任技術者として独立か、就職か
電験3種で年収1000万円は可能かということについては、電験3種を必須資格としている年収1000万円の求人がこの世に存在することから可能といえるでしょう。では、電験3種で年収1000万円の求人情報からどんな経験などがあればそれだけの高年収を稼げるのでしょうか?ただ、基本的に第三種電気主任技術者として年収1000万円を稼ぎ出すことは相当に難しいとは言えます。
ということを平均年収同様に、求人情報を元に調査しました
電験3種に求める経験
年収1000万円の求人情報は、どんな経験を電験3種の取得者に求めているのか?ということです。基本的に年収1000万円の求人は電気主任技術者では数多くあるわけではありません。
まず一番多かった求める経験としては「組織のマネジメント経験があること」でした。どんなマネジメント経験かというと部下などで形成されるチームを育成し、仕事を円滑に運べるようにできるリーダー経験といえます。
次に、「社内外との交渉能力」が求められる経験としては多かったです。電験3種の仕事には、電力会社との協議をすることが求められることがあります。特に発電所での勤務などは協議することが仕事の進捗に直結しますので非常に重要な役割を担うことになります。もちろん、電力会社の担当者側も電験2種持ちであったりと、電気に関する知識や経験がある人です。なので、電力会社側としっかりと協議できることが求められているようです。
最後に、一部で見受けられたのが「メーカーでの勤務経験」でした。このような求人は特に生産設備の設備管理の求人が多かったです。なぜ、メーカーでの勤務経験が電験3種に求められているのでしょうか。
おそらく、メーカーでの勤務は特に大規模メーカーですと、工場ごとに仕事のやり方が大きく異なることが多いです。工場をいくつもつようになると、仕事のやり方が異なってきますので柔軟に対応し開発を円滑に進める必要性があります。
このようなスキルというのは企業側からすると大変重宝したくなるスキルのようです。
以上のようなスキルは、電験3種の資格を持っているだけでは獲得できないスキルです。
ですが、ある程度の業務経験年数を経るとマネジメント等ができるチャンスが巡ってきます。そのチャンスを手にし、リーダーとして活躍できる技術者に企業側は好待遇のオファーを出します。
任せたい電験3種の仕事内容
太陽光発電の施工管理
太陽光発電所に関する施工監理・設計業務全般 ・現場の調査 ・設計業務 ・見積作成 ・工事・施工方法の検討(品質、安全、コスト) ・工程表の作成 ・下請け協力会社の手配、マネジメント ・着工後、現場の管理(工程、品質、安全、コスト)までを任せることがあるようです。
とても幅広い業務内容ですね。。。
太陽光発電の建設というのは、比較的都会ではない地域に建立されますから、各地に飛び現場監督業務をこなすという業務を任されます。一見大変そうに感じますが、それだけ高年収を提示しています。
設備管理業務
設備のメンテナンスおよび改造、電気制御システムの管理、設備メーカーとの交渉、工事管理、設備の新設等、幅広い業務を担当します。 また、技能系社員をとりまとめ、指導、育成を行い、生産設備の円滑な運用、生産能力の向上を図る業務を行います。
こちらもマネジメント経験ありきな求人情報になっています。それだけ幅広い業務をこなすことが求められているようです。特に電気制御システムの管理は電験3種の資格を保持し、経験を積めば務まる業務ですので、それはできるものとして、プラスアルファでマネジメント経験が必要になるようです。
年収1000万円をオファーする求人情報には、以上のような業務内容を求めることが多かったです。求める経験にもあるようなマネジメント経験が必要になるようです。経験に裏打ちされたしっかりとしたマネジメント経験を面接の際には企業に伝える必要性があるといえます。
では、年収1000万円を獲得できるような電験3種の経験はいかにして積めばよいのでしょうか?このことについてはまた別の記事で紹介できればと思います。
まとめ:電験3種(第三種電気主任技術者)の年収は経験により高くなる
以上のように電験3種の年収について解説してきましたが、電験3種の平均年収は約450万円となりました。電験3種の資格を活かした「独立・開業」という選択肢もありますが、企業の中には電験3種持ちの方に年収1000万円のオファーを出す場合もあります。
また、電験3種の新しい働き方として、近年話題になっているインターネット上での仕事があります。クラウドワークスなどの企業が有名ですが、副業という動きは世の中的に加速しています。
電験3種を活かした副業というのはいまだ少し考えにくいですが、今現在クラウドワークス上に電験3種持ちの「記事制作」ではない、電気設備の一日管理業務依頼もあるようです。今後は、電験3種を活かした新しい働き方もあるかもしれません。
電験3種の年収は社会のニーズにより変化する可能性は往々にしてあるといえます。ですが、年収を上げるためには「マネジメント経験」などのような高年収オファーで求められているような経験を積むことが重要であるといえるでしょう。
電験3種(第三種電気主任技術者)に関してよくある質問
Q:電験3種の年収はどれくらいですか?電気工事士と比べるとどちらが高いのでしょうか?
A:今回調査したところ、電験3種の平均年収は約400万円~450万円でした。電気工事士も約400万円~500万円の間と言われており、電験3種と同程度の水準のようです。
Q:電験3種の仕事内容は?
A:ビルメンテンナンスを含む設備管理業務から、太陽光発電の施工管理まで多岐に及びます。電気保安法人の委託に基づくため、仕事内容を急に変更する事は難しいかもしれませんが、同じ電験3種でも仕事内容によって年収が変わる可能性があります。
Q:電験3種で年収1,000万円は可能?
A:独立、もしくは給料で年収1,000万円を稼ぐことは可能です。オファー年収が1,000万円の求人も実際に存在します。ただ、技術力に加えて、「マネジメントスキル」や「交渉力」、「実務経験」などが求められることも多く、難易度は高いと言えるでしょう。