電気主任技術者の資格を活かした就職先は民間企業だけでなく、自治体で公務員として勤務することが可能です。いわゆる電気職公務員と言われる枠での採用になるでしょう。この記事では、電気職公務員について紹介します。

▼転職をお考えの方はこちらもどうぞ
電気主任技術者の高年収求人情報を検索
電気業界最大級の転職・求人情報サイトで、ピッタリの求人を見つけましょう。

建職バンクのバナー

[電気主任技術者]電気職公務員とは?

電気職公務員とは

電気職公務員とは、自治体が運営する施設の電気設備を保安監督する仕事を行う公務員です。一般的な仕事内容は、民間企業で勤める電気主任技術者と公務員とではあまり変わりはありませんが、電気職公務員の場合は行政的な部分を求められることがあります。例えば、自治体への報告や電気設備に関する提言などです。

電気職公務員は、「必ず電気主任技術者の免状を取得していないといけない」というわけではありません。電気職公務員を募集している自治体で、試験を受験し、合格することができれば採用となるわけです。その後に電気主任技術者の資格を取得しようということがあるようです。

電気職公務員の職種

もちろん、自治体によって電気職公務員の職種は異なります。東京都でいえば、電気1類A採用や消防官(電子・通信)、大阪でいえば、電気(大卒程度)、電気(経験者)などといった職種で募集されています。各募集については各自治体で確認することができます。各自治体の募集状況はこちらの公務員試験情報サイトで確認できます。

電気職公務員の募集の中には年齢制限があったり、大学卒業を要求するものがあったりと様々です。ただ、募集するにあたって、どんな現場になっているのかが気になる方もいるかと思われます。そうした方に対して各自治体は現場見学の機会を設けていることがありますので、ミスマッチも多少は防げるでしょう。

[電気主任技術者]電気職公務員の仕事内容とは

電気職公務員として公務員業務をこなす内に電気主任技術者免状を取得する場合や、電気主任技術者免状を取得した状態で電気職公務員に採用される場合があります。いづれにせよ、通常の電気職公務員としての仕事に加えて民間企業で行うような電気主任技術者業務を行うことができます。

通常の電気職公務員は自治体によって仕事内容はことなるでしょう。自治体に電気職公務員として勤務する場合、何かしらの○○課に所属することになるでしょう。例えば管財課でしたら学校などの公的施設の電気工事を設計し、電気工事会社に工事を委託します。その監査や検査を行うことがあります。発電課ですと、公営の発電施設の点検を行います。下水道課ならばポンプなどの運転管理、修繕を行います。それぞれの課によって電気職公務員の仕事内容が異なってきます。

▼転職をお考えの方はこちらもどうぞ
電気主任技術者の高年収求人情報を検索
電気業界最大級の転職・求人情報サイトで、ピッタリの求人を見つけましょう。

[電気主任技術者]電気職公務員のメリット

電気主任技術者として仕事の範囲が広がる

電気職公務員は公務員ですので、公務員として給料形態、雇用形態をとります。電気職公務員で、電気主任技術者の免状を取得することは公務員としてメリットに働くことがあります。

ただ、そのメリットは民間企業で支給される資格手当のような昇給に係るものではないようです。もちろん、例外もありますが、電気職公務員で電気主任技術者免状を取得すると、職務の範囲が広がりますし、電気保安に関する責任も付随します。

電気主任技術者には、1種、2種、3種という区分がありますが、それぞれの職務範囲は以下の表のようになります。電気主任技術者の公務員として取得するのはこのうち、3種(電験3種)が多いようです。

種類保安範囲
第1種電気主任技術者すべての事業用電気工作物
第2種電気主任技術者電圧17万ボルト未満の事業用電気工作物
第3種電気主任技術者電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物
(出力5000V以上の発電所を除く)

電気職公務員として勤務する中で行政が管轄する施設の中の高圧の受変電設備の保安管理を担うこともある可能性があります。ただ、職務内容が広がるかどうかは自治体による所が多いです。7000V以下の受変電設備等の点検に関しては電気保安協会に外部委託することでコストカットを図る自治体もありますし、自署で保安管理体制を構築することもあります。

とはいえ、電気職公務員として電気主任技術者を取得すると、仕事の範囲が広がりますが、通常の電気職公務員にプラスαで電気主任技術者業務を行うことができます。

電気主任技術者として知識と経験を認められる

自治体の募集する電気主任技術者の要件に年齢制限が課されていることがあります。なので、例えばビルメンテナンス会社で電気主任技術者の免状を取得し、経験がある30代でしたら、公務員へ転職できるというメリットがあります。このことは電気主任技術者のメリットということができます。

電気主任技術者の資格を取得できる知識の深さと経験を兼ね備えた状態で自治体に参画すると、それらのスキルを評価されることがあります。技術者として、電気職公務員として、電気主任技術者免状を取得することは箔を得ることといえます。それだけでなく、より質の高いレベルの業務をこなすことができるようになります。

それは、多くの電気工事会社や電力会社と協議等を行うことがあるので、電気主任技術者の知識を得ているとより効率的で質の高い仕事を行うことができるでしょう。電気主任技術者試験の内容も難しいものですが、試験内容が業務に繋がりやすいのが電気職公務員でしょう。

最近では第三種電気主任技術者試験の受験を目指す電気職公務員従事者に対して受験助成金を支給する場合もあるようです。

まとめ

以上のように、電気主任技術者の公務員としての勤務(電気職公務員)の仕事内容やメリットなどについてを紹介してきました。電気主任技術者を取得する電気職公務員は箔が付きますし、仕事の質が高くなるといったメリットがあります。より一層頼りになる電気職公務員として電気主任技術者を取得することは大きなメリットといえるでしょう。