第二種電気工事士は、試験に合格して合格通知を受け取っただけではまだ「電気工事士」として現場で工事を行うことはできません。法律に基づいた「免状(免許)」の交付を受けて初めて、プロフェッショナルとしての業務が可能になります。
「申請には何が必要なの?」「いつ手元に届くの?」「第二種電気工事士を取得した後はどんなキャリアが待っているの?」
この記事では、そんな疑問を解消するための具体的な申請手続きと、晴れて免状を手にした後に広がるキャリアの可能性について解説します。
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第二種電気工事士の「免状」とは?
まず大前提として、「合格通知」と「免状」の違いを理解しておく必要があります。
試験後には合否に関わらず「試験結果通知書」が届きますが、たとえ合格していてもこれはあくまで「資格試験に受かったこと」を証明する書類であり、電気工事を行う許可証ではありません。電気工事士法により、免状の交付を受けていない状態での電気工事作業は禁止されています。
もし免状を携帯せずに(あるいは届く前に)工事を行った場合、法令違反となり罰則の対象になる可能性があります。合格の喜びも束の間ですが、プロとして現場に立つためには、速やかに交付申請を行う必要があります。
ポイント: 合格通知書は「申請のための切符」であり、現場で作業するための「許可証」ではありません。必ず免状の交付を受けましょう!
免状申請の流れと必要書類
ここからは具体的な申請手続きについて解説します。
新規交付申請の場合、申請先はあなたが住民票を置いている都道府県の窓口となります。そのため、窓口や細かい手順は都道府県ごとに若干異なりますが、基本的な流れは全国共通です。
※後半で解説している「再交付・書き換え」の場合は、免状の交付を受けた都道府県の窓口になるので注意してください。
都道府県の窓口について、例えば住民票が東京都内にある方は、「東京都電気工事工業組合」が免状申請窓口に指定されています。
お住まいの地域の都道府県庁免状窓口を知りたい方はこちらからご確認ください。
電気技術者試験センター「都道府県庁免状窓口」
申請に必要な書類と費用(手数料)
一般的に、新規交付申請には以下の書類が必要です。役所や銀行に行く必要があるため、計画的に準備しましょう。
①電気工事士免状交付申請書
・各都道府県の窓口やWebサイトからダウンロードして入手します。
②合格通知書(試験結果通知書)
・原本が必要です。ハガキ等の形で届いたものを同封します。
③手数料(第二種電気工事士の場合は5,300円)
・都道府県により金額や納付方法が異なります。必ず申請先の最新情報を確認してください。
④免状返送用封筒
・免状を自宅に郵送してもらうための封筒です。切手を貼付し、宛名を明記します。
⑤本人確認書類
・運転免許証や住民票の写しなど、指定された書類を用意します。
⑥写真1枚
・以下で詳細を説明します。
証明写真のサイズと注意点
申請書に貼付する写真には規定があります。不備があると再提出となり、免状が届くのが遅れてしまうため注意が必要です。
- サイズ: 縦4cm × 横3cm(履歴書用と同じ場合が多いですが、念のため確認してください)
- 撮影時期: 申請前6ヶ月以内に撮影したもの
- 背景: 無背景
- その他: 正面、脱帽、上三分身。スナップ写真の切り抜きや、不鮮明なものは不可です。
申請方法
基本的には「郵送」または「指定窓口への持参」となります。 近年では電子申請に対応している自治体も増えていますが、多くの場合は書類の郵送が必要です。
申請先は、各都道府県の「電気工事工業組合」などが代行しているケースが多いため、「〇〇県 電気工事士 免状申請」と検索して、最新の提出先住所を確認してください。
申請から免状が届くまでの期間は?
書類を提出してから、実際に手元にプラスチックカードの免状が届くまでには、どのくらいの時間がかかるのでしょうか。
標準的な発行期間
一般的には、申請書が受理されてから約3週間〜1ヶ月程度かかります。
特に試験合格発表の直後(上期・下期の発表後)は申請が殺到するため、通常よりも時間がかかることがあります。「来月の現場からどうしても必要」といった事情がある場合は、合格通知が届き次第、1日でも早く申請することをお勧めします。
免状が届く前に電気工事をしてもいいの?
ここが最も注意すべき点で、 答えは「NO」です。
たとえ申請済みであっても、免状が手元に届くまでは電気工事を行うことはできません。 ただし、電気工事士の資格が不要な「軽微な工事」や「補助作業」であれば可能です。
- できること: 資材の運搬、図面の確認、穴掘り、電気工事士の指示の下で行う補助的な業務など。
- できないこと: 配線作業、コンセントの設置、アース線の取り付けなど。
現場の親方や上司にも「現在は申請中で、〇月頃に届く予定です」と正確に伝え、法令遵守を徹底しましょう。
再交付と書き換えについて
すでに免状をお持ちの方で、状況が変わった場合の手続きについても簡単に触れておきます。
免状を紛失・汚損した場合(再交付)
「現場で落としてしまった」「洗濯してボロボロになった」という場合は再交付申請が必要です。
再交付に必要なものは以下の通りです。
- 電気工事士免状再交付申請書
- 免状(汚損の場合)
- 写真1枚
- 手数料(2,700円)
- 免状返送用封筒
氏名に変更があった場合(書き換え)
結婚などで名字が変わった場合は、書き換え申請が必要です。
また、現姓を旧姓に変更したい場合も同様です。
書き換えに必要なものは以下の通りです。
- 電気工事士免状書換え申請書
- 書き換える免状
- 本人確認書類
- 写真1枚
- 手数料(2,700円)
- 免状返送用封筒
最後にひとつ、再交付と書き換えについて重要な注意点があります。
新規交付申請は住民票のある都道府県に行いますが、再交付や書き換え申請は、その免状を発行した(交付を受けた)都道府県の窓口に行う必要があります。
引っ越しをしている場合は特に注意してください。
東京都の例にはなりますが、各窓口のサイトにこのような詳細ページがあるはずです。
(東京都電気工事工業組合「電気工事士免状交付申請手続き」)
※上記は東京都のページです。他の都道府県から免状の交付を受けた方は必ず該当する都道府県の窓口をご確認ください。
第二種電気工事士の仕事内容と将来性
無事に免状が届けば、あなたは国家資格保有者です。ここからは、その資格がどのような価値を持つのかについて解説します。
仕事内容の簡単な概要
第二種電気工事士ができる主な仕事は、「一般用電気工作物」の工事です。
具体的には、一般住宅、小規模な店舗、オフィスなどの「600V以下で受電する設備」の配線やコンセント設置などが該当します。私たちの生活に欠かせないインフラを守る、社会的意義の非常に大きい仕事です。
資格手当や年収への影響
資格取得は、待遇面でも大きなプラスになります。 建設業界では、無資格の「見習い」と、有資格の「技術者」では評価が明確に異なります。
- 資格手当: 企業によりますが、月額数千円〜1万円程度の手当がつくことが一般的です。
- 基本給のベースアップ: 資格保有を条件とした昇給制度を設けている企業も多数あります。
また、実務経験を積んで「第一種電気工事士」や「電気工事施工管理技士」へとステップアップすれば、年収500万円〜600万円以上も十分に狙える職種です。
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第二種電気工事士の免状に関するよくある質問
Q. 合格通知書(試験結果通知書)を紛失してしまった場合はどうすればいい?
A. 試験を実施している「電気技術者試験センター」へ連絡し、再発行の手続きを行ってください。合格通知書がないと免状申請ができませんので、早めの対応が必要です。
Q. 免状に有効期限や更新はあるの?
A. 第二種電気工事士の免状には、有効期限や更新手続きはありません。 一度取得すれば一生有効な資格です。ただし、第一種電気工事士には5年ごとの定期講習受講義務がありますので、将来ステップアップする際は注意しましょう。
Q. 実務経験がなくても免状はもらえる?
A. はい、もらえます。第二種電気工事士は、試験に合格すれば実務経験を問わず免状が交付されます。これも、未経験からの転職に強い資格と言われる理由の一つです。 (※第一種の場合は、3年の実務経験がないと免状が交付されません)
まとめ
第二種電気工事士の免状申請は、合格後の最初の大切な仕事です。以下のポイントを押さえて、スムーズに手続きを進めましょう。
- 申請先は住民票のある都道府県の窓口
- 交付までは約1ヶ月かかる
- 免状が届くまでは工事をしてはいけない
- 免状取得は、キャリアアップのスタートライン
免状が手元に届いたその瞬間から、あなたは法律で認められた「電気工事士」です。 その資格を活かして、より良い待遇、働きやすい環境、そして高い年収を目指してください!
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